子供の健全な成長を願う親としてみれば、最善の道を選択して指し示してあげたいと考えるものです。間違った方向に進まないようにしっかりとガイドしてあげなければ、と目を光らせるわけです。
親としての大切な役割ですよね。
とは言え、敢えて子供の好きにさせた方がいい時もあるんですよ(分かっていらっしゃると思いますが)。
こっちの方がこの子にとっては正解だと思っても、別を選ぶ子供の意思を尊重した方が良い時があるんです。
子育ての難しいところなんですよね、、、。
ここでは子供の意思を尊重すべき時と、親がリードすべき時について解説させて頂きます。
子供の気持ち潰す親の言動
「誕生日プレゼントに何が欲しい?」と子供に聞いておいて、返ってきたレゼントの希望を修正させようとする親がいます。
これって結構多いんですよ。やっちゃっていませんか??
「ボクはTVゲームソフトが欲しい!」
「えっ、TVゲームソフトが欲しいの?◯◯ちゃんは歴史に興味があるってこの前言っていたじゃない。歴史の本の方がいいんじゃない?誕生日プレゼントだから、普段は買えない豪華な本が買えるんだから」と、子供の気持ちを潰しにかかる。
親としてみたら、TVゲームソフトより歴史の本の方が断然子供の為になると考えるわけですね。
お年玉の使い道や部活の選択にもアドバイスしてくる
同じような例で、お年玉の使い道があります。
何に使うかに口を挟んでくる親です。
そんな物買っても意味がない
もっと有意義に使うべきだ
貯金しておいて、本当に欲しい物がでてきたら、それに使えばいいじゃないか
大人の目線からすれば、そのとおりなんです。経験豊富な親の意見ですから正しいんです。
中学校や高校に入学した後のクラブ活動にも口出ししてくる親もいます。
アナタの性格から考えて運動部系はやめておいた方がいいよ。厳しいって評判だし、入部しても半分以上が途中で辞めてしまうらしいよ。練習でクタクタになって勉強どころじゃなくなるよ。等々です。
そのアドバイスは氷山の一角
「誕生日プレゼント、お年玉の使い道、部活の選択等への口出しなんて些細な事じゃないか。ちょこっと知恵をつけるだけで大した問題じゃないでしょ」と親御さんは思われまるものです。
でも、そう考える事自体、自分の行動分析が甘いのです。
胸に手を当てて考えてみてください。
この程度の事でいちいち子供の選択に口を挟む親って、他の事にも相当関与しているはずなんです。今思いたたるのはほんの氷山の一角で、子供に自分の価値観を延々と押し付けている可能性が高いんです。
子供が何を選択するのかを遠巻きにじっくり見守るというスタンスではいられない人なわけです。
関与しすぎは経験の機会を奪ってしまう
取り返しのつかない失敗だったら事前に予防線を張って子供が不幸を被らないよう対策する必要はありますね。
そこは親の管理責任としてしっかりやっていく。
ここで言いたいのは日常的な細かい選択についてなんです。
子供にとって、『自分で選んで、自分が良いと思う行動を最後までやりきった』という経験が大切なんです。その達成感が子供の心を成長させるわけです。
親が描いた青写真に沿って行動したのと、自分で決めて最後まで終えたのでは全然違うんです。生きる自信の基礎に繋がっていくんです。
ここで問題は成功したか、失敗したかに移りますね。
親が黙って見守るスタンスを貫くことで子供は多くの感情を抱くことができるんです。
自力で成功したときの嬉しさ
失敗してしまったときの悔しさ
あと一息で上手くいくはずだったときの微妙な感情
努力が足りなかったと実感したときの現実の厳しさ
親が横から口出しすると、子供の内側から湧き出るこういう大切な気持ちが薄らいでしまうんです。成功も失敗も親のせいにしてしまうんです。
軽いマインドコントロールの認識
何でも子供の行動の先回りをしてアドバイスしたがる親は、その行動がマインドコントロールに当たる行為だと再認識してください。
前述のとおり、親のアドバイスってたいていの場合正しいのです。だから子供は反論できないんです。賢い子供ほど親の言い分をロジカルに受け止めるから、反論の余地がないのです。
「人の人生にああだ、こうだと首を突っ込んでこないで!」と感情に任せて言い返せる子供ならそんなに心配する必要はないんです。
むしろ賢くて、親の言う事の正否を判断して受け入れる子供のようが後々、メンタル的に思い症状に陥る可能性が高い。自我が芽生えてくる思春期になっても反論ひとつできない子供に育ってしまう危険が潜んでいます。
親の助言に慣れてしまい、言われるままに行動すれば失敗もしないし、親の機嫌もいいと考えるようになってしまう恐れありなんですよ。
思春期って自分の思いを批判されたり、考えに異論を唱えられるのが妙に鼻につく反抗期ですよね。それが普通なのに、親が発する助言に慣れてしまった子供は反抗することができないんです。親の言いなりで悶々と過ごす事になってしまうのです。
子供に必要なのは手出しじゃなく見守りなのです
たいていの親は子供に過干渉になりがちです。
「“頭ごなし”にならないよう注意しています」、と胸を張る親御さん達はよくよく観察してみて下さい。
いつも結果的には自分の思った方向に子供を向かわせるのに成功しているんじゃありませんか?
子供が「失敗しちゃった!!」と言って後悔している様子を見たことがないのではありませんか?
よっぽど優秀なお子さんであれば話は別です。
子供って成功と失敗とその中間みたいのを繰り返しながら成長していくものです。
ガッツポーズでにっこり笑ったり、ガックシと肩を落としたり、何がいけなかったのかと手応えの薄さに戸惑ったりして身も心も大きくなっていくのです。
でも、そういうチャンスを潰してしまうと心は柔軟性を持てなくなるんです。草木が育つ肥沃な大地のような心を持てなくなるわけです。
それが親による過干渉です。
親が手に汗をかきながら遠巻きに見守る事で、子供は大きな実のなる心を持つことができるようになるんです。
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