上司を味方につけておくと何かと心強いものです。その上司が社内で影響力があれば将来の自分の出世をも左右することになりますね。
味方につけるとは、すなわち上司に好かれるということです。
が、ただゴマをすっているだけででは、ただの従順な部下で『毒にも薬にもならない人畜無害』な存在です。
かと言って今どき;
- 挨拶ができる
- 愛想がよい
- 仕事ができる
- やる気がある
- 気配りができる
くらいでは上司からの信頼は得られません。サラリーマンの世界はそんなに甘くはないんです。
ここでは、上司を味方につけるために何をすればよいかについて解説させて頂きます。
上司に代わって場を盛り上げる
会議などで上司が説明した事に対して誰も質問しないことってよくよくありますね。
部下の立場からすると、「充分に理解できたから敢えて質問をする事がない」というスタンスでそのトピックを質問無でスルーしているつもりなのです。
上司を無視しているとか、聞く耳を持っていないとかいうネガティブな態度ではないのです。
でも、上司からしてみるとちょっと寂しいはず。誰も話に絡んできてくれない事に物足りなさを感じているはずなんです。
「もし質問があったら、もう少し詳しく図解でもしてみよう」なんて事前に準備していたりすることもあるかもしれない。
こういう時に、部下の立場から好かれる部下ってどんな行動にでるでしょうか?
答え:重要と思われる事柄の説明を受けた後には、何かしら質問をして興味を持っている意思表示をすべき。
このワンステップがないと上司側は細かい説明がしづらいわけです。ただ情報を上から下に流して終わるだけですね。盛り上がりに欠けるし、第一上司としての手応えが感じられない。
ここで誰かが質問をして、もう少し詳しく話が聞きたいと要求することが会議や報告会、連絡会に命を吹き込むことになるのです。
このワンステップを率先して毎回やってくれる部下に上司は心の中で感謝しています。
面倒な仕事を一旦引き受ける
上司が会社トップからの命令を受けて、それを部内展開するわけですが面倒なオーダーも多々あるようです。
- 新型コロナによる販売への影響を製品ごとに数値化しろ
- 電気自動車の普及状況を国別でグラフ化しろ
- 中国からの輸入額のここ10年の推移を調べろ
とにかく何を目的に言っているのか分からないようなオーダーが会社トップからじゃんじゃん落ちてくるんです。
これを上司は誰かに振って対応させないと自分だけじゃ締め切り期限までにアウトプットでいないんです。
誰に依頼するのが一番効率的かを考えて、「○○さん、悪いけどこういう依頼が社内の上層部から落ちてきたんだ。対応してもらえないだろうか?」と申し訳なさそうに言う。
頼まれた方は余計な仕事が増えたから嬉しくないわけです。
「目的は何ですか?それを明確にして頂かないと、、、。ただ依頼だけされても困ります」なんていうふうにつっけんどんに返事をする人もいる。
確かに依頼目的くらいは言ってあげてもいいとは思うけれど、実際問題そうもいかないこともあるんです。
こういう時に
「それはいったボクが預かりましょう。誰にお願いするのが良いかを検討して進めるようにします。あとは任せていただけますか?」
この一言が上司にとってどれだけ助かるか。
一旦預かるだけだから自分で引き受けるわけじゃないんです。何人かで分担してもいいし、得意な人がいれば任せてもいい。
そういう事に上司の時間を割かせないように一旦の受け皿になるわけです。
上司のレポートラインを読む
アナタにとっての上司でも、会社組織の中ではさらに上に位置する人がいます。組織って中間管理職が数珠繋ぎになっていて伝言ゲームみたいなレポートラインが出来ています。
彼らは下から受けた報告に自分なりの分析や補足説明を付加して上に上げるわけです。
使える部下は直属の上司と、その上の上司の二人を見て仕事をします。
直属の上司が上に報告を上げる際に使えるプラスαを添えておくわけです。
詳細を表す数値データ
傾向を示すグラフ
視覚に訴える写真やイラスト
これらを「ご参考に」とメモを添えて直属の上司にだけ渡すんです。
自分から公に提示したレポートには含めずに、追加資料として添える事で直属の上司が独自のアイディアとして使えるようにしておくという気の使い方です。
どうですか?なかなか気が利くでしょ?
無理だと言わない
どんな難題でも「そりゃ無理ですよ!」と言わない部下になってください。
「難しい課題を抱え込んで悩め!」と言っているわけじゃないんです。無理と思った瞬間に、どうすれば達成可能かの道を探るクセをつけてください、と言っているわけです。
無理難題を押し付けられたときの反応として、無理な理由をつらつらと並べてアナタの要求はロジカルに考えて成立しないと証明してみせる。
すると「どうすりゃ成立するの!!?」と相手が妥協点を探り始めます。
ここで初めてアウトプットの許容範囲が広げられ、問題解決できる可能性がでてくるのです。
このプロセスの悪い点は問題を提示した側の面子を一旦潰すことになるところです。逆立ちしたって無理なんだ、とロジカルに相手を否定し、そのうえで相手を妥協させているわけです。
下手をすると、ここで相手が意固地になって事態が進展しなくなる可能性がある。
そのリスクを避ける為に最初からかなり難しいオーダーであることを伝え、何とか解決策を見出す為には前提条件を多少変えなければならない可能性が強いと伝えるべきなんです。
普通に考えたら到底無理だが、そこで諦めずにどうすれば何とかなるかを考えたい。だから、前提条件やアウトプットの許容範囲を少し修正するかもしれません、と断りを入れてしまうのが倒錯なんです。
前向きをアピールできているし、実際に無理を可能にしているわけですから。
仕事以外での話相手
自分が所属する部署の中で仕事以外のプライベートの話ができるのは息抜きになりますね。
とはいえ回りを見ていると仕事以外の雑談にも聞こえるものの、取引先とのゴルフコンペの話題だったり、接待の飲み会の時の話題だったっりと根っこのところで仕事がらみになっています。
職場の仲間とは仕事でつながっていますから、どうしても話題が限定的になってしまうようです。
でも上司だって人間。自分の事をもっと知って欲しいという欲求は絶対にあるんです。
家に帰れば妻と子供がいて、家族に不自由な思いをさせないために一生懸命働いている。マイホームのローンだってまだ20年以上残っているし、子供だってもう一人欲しい。
生活するにはお金がかかる。
職場のみんなに時には厳しい事も言うけれど、仕事が上手くいかなくなったら自分の家庭にとっても、みんなの家庭にとってもいい事はない。だから心を鬼にして厳しい口調で言いたくもない文句を言っているんだ、と。
でも、こんなプライベートを職場のだれかれ構わずぶちまけるわけにはいかないでしょ・。
バカ話だってしたいんです。
真面目な業務連絡ばっかりじゃなく、一人の人間として若い頃の武勇伝を語って聞かせたいときもある。
妻子がいて別れる気などさらさらないけど、熟年恋愛の話しで盛り上がってみたいんですよ。
大きなお世話かもしれないけど、妻帯者だからこその分かる結婚観や、間違いない相手を見つけるときの注意点なんかも語ってみたいわけなんです。
こういう話って学生時代の友達とするもので社内ではあまりしないでしょ。管理職ともなればなかなか自分から切り出す話題じゃないですから。
でも、こういう話もできる部下がいたら絶対に可愛がられますね。他言しないという口の堅さがなければなかば冗談とは言え、話せない話題です。
逆に言えば、ここまで信頼されたら凄い強みになるわけです。上司が身の上話がしたくなるような部下になることを目指すのは悪い目標ではないんです。
まとめ
- 無味乾燥になりがちな報告会に花を咲かせるイメージです。上司からの説明を受けたとき、意図は汲み取れたとスルーせずに敢えて質問を挟んでみる。
すると上司は自分の説明に興味が持たれたと感じ、気持よく補足説明ができる。一方通行になりがちな報告会を意見交換の場へと盛り上げていく。 - 上司にとってさほど重要ではないものの、面倒臭さが伴う業務は受け皿として引き受け負荷を減らしてあげる
- 仕事の報告を上げる時は、直属の上司とその上を視野に入れる。補足資料等を不可して、上司が上にレポートする際のサポー役になる。
- 無理難題でも無下に無理だと言わない。そのままでは解決不可能だったら、どうすれば解決できるかを考えたいから前提条件やアウトプットの許容範囲に手を加える承諾を得る。
- 人間としてのはけ口は誰にとっても必要。仕事まったく関係のないプライベートな話題で盛り上がれるようになれば信頼されているバロメーターと考えてよい。
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