占いやバイオリズムを仕事にしている人は別ですが、製造業、サービス業、金融等々の普通の仕事としていたら、スピリチュアルをそこに混ぜる余地はありませんね。
新年の商売繁盛祈願くらいなものです。
購買層を絞って心理学的なマーケティングアプローチを試みることはよくありますが、スピリチュアルとは別物なのです。
現実主義とは事実と向き合う事
仕事をするうえ現実を謙虚に受け止めるのは大切です。
巨額の開発費を投じて、販売戦略を慎重に練って、新規商品を売り出したのにちっとも売れない。
予測の半分にも満たない。
「こんなはずじゃなかった。何かの間違いだろう!」
こういう気持ちは痛いほどわかりますね。
でも、マーケティングや販売戦略にミスがあったのを受け入れずに、これはいっときの間違いだと強気の姿勢を続けても形勢逆転とはいかないでしょう。
ビジネスはあくまでも現実主義を貫かなければならないのです。
スピリチュアルにかけるのはやるだけやった後の神頼み
人間ってそんなに強い存在じゃないですね。
あれだけ頑張ったのに結果が伴わないなんて理不尽すぎるじゃないか、と泣きが入るのです。
頭では分かっていても、そう簡単に受け入れられないものなのです。
血の滲むような努力が何の意味もなさなかったなど、心が拒絶してしまうのです。
でも現実は変わらない。
氷のように冷たい現実です。
そんな時は少しだけスピリチュアルで気持ちを温めるのも有りなのですよ。
「アナタの献身的な努力は神様がしっかりと見ている。今回の販売不振は神様が与えた試練。再び立ち上がれるかを確認しようとしているんだ!」と自分に言い聞かせるのもややベタではありますが、こういう時は意外に有効なんです。
もう一つ元気がでるのが占い。
○○○で仕事が上手くいかない、と事実を述べて占ってもらうんです。すると占い師は上手くいかなかった理由をスピリチュアル的に解説してくれます。
アナタの実力がどうのこうのじゃなくて、
「あっあああ、タイミングが悪かったですね。今は運気が落ちているから仕方ないなあ、、。でもねえここを乗り越えれば運気が上がりますよ。あと2、3ヶ月が辛抱の期間です。大丈夫、頑張って!」と。
占いって絶対に救いがあるから勇気つけられるんです。
「今はダメだけど来年は最高にいい年になる」とか「春先は健康に気を付けてね、あと異性関係も。夏になると本命が表れるからしっかり見極めて」とか。
こういう、スピリチュアルで自分に元気を与えるのもたまにはいいじゃないですか。
再び現実主義に戻る
スピリチュアルで気持ちを立て直したら、再び現実に戻らなければなりません。
販売不振はどうすることも出来ない事実です。
このまま強がっていても好転する可能性はほぼゼロなのです。
ここで登場するのがプロセスを評価する上司です。
視野を広くして仕事のプロセスを見直していく
結果だけにとらわれると不合格ですね。
売れていないのは事実だから仕方がない。
でも、そこに至るプロセスは全面否定されるべきではないのです。絶対に良いところがあるのです。
「ビジネスは結果が全てだ!」とか言って、販売に至るプロセスで、良かった部分までも捨ててしまうのは最も愚かな事なのです。
プロセスを見直すと、どこでミスジャッジをしたかが見えてきますね。それと同時に、上手く機能している部分も浮き彫りになります。
くよくよしてないで、この作業にじっくり取り組ませるのが部下の能力を伸ばす上司なのです。
スピリチュアルに溺れてしまう
『人事を尽くして天命を待つ』
「やれるだけの事はやった、あとは神の味噌汁だ!」という意味ですね。
少しスピリチュアルがまぶされていて、なかなかいいんじゃないですか?
成功祈願とかお百度参りとか、昔から日本で受け継がれている祈り方もあります。
少なからず無宗教の日本人にも神頼みの精神が宿っていて、そこを付け狙う商法も数えきれないほどあるのです。
健康祈願や家内安全のお守りや、商売繁盛の熊手や達磨、招き猫あたりまでは良しとしての、それ以上エスカレートするとヤバイ方向に引きずり込まれます。
神が宿る掛け軸、水晶玉とか幸福の壺あたりになると数万円でしょ。
この高価さが人の判断力に罠を仕掛けるんです。
あと一歩という悪魔の囁き
3万円もする掛け軸を買ったのにご利益がない。
「おかしいじゃないか、返品しますので代金を返してくださいよ」
「えっ、でもこの掛け軸はアナタ様の願いを叶えようと運気を動かし始めています。あともう一歩なのですから」
「えっ、あともう一歩ってどういう事?」
「ちょっと待ってください、いま水晶玉で状態を見てみますので。なるほど、そういう事か、、、。アナタ様の前世がギリギリのところで運気の上昇を妨げています。これを取り除けば全て順調に行くはず」
「どうすれば、その前世の問題を解決できるの?」
「こちらの水晶を毎日拝んで前世の邪気を振り払っていただければ」
と、更に5万円の水晶の購入手続き入ってしまう。
厳しい現実主義をスピリチュアルの力だけでひっくり返そうという思いは、お金をつぎ込むほどに強くなっていくものです。
大事な貯金の半分をつぎ込んだのだから、信じるしかないと。
そして、貯金の残高をも投入したとき、完全に引き返す事が出来なくなってしまうのです。
これをカルト宗教が得意技とする『負のスパイラル』作戦です。
みんな、絶対にこれにハマらないように注意してくださいね。早期撤退が抜け出す秘訣ですからね!!
だからスピリチュアルはまぶす程度が丁度いいのです。
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