下手に想定なんかしているから、外れたとき焦るんだよ、と友達は言う。
どんなことにも対応できるよう、自然体でいなきゃ、と。
確かにそれもある。
が、勝負の攻防を想定していと、頭のどこかで無意識に想定が外れた時の事態もイメージしているものです。
想定が当たればハッピー、外れてもそれなりのメリットはあるのです。
想定とは人間心理を基に相手を叩き潰すロジックを構築するのす。
ここでは、戦いにおける想定の意味を考えてゆきます。
相手の主張を想定して、それを論破する訓練が役に立つ
「相手がどう出てくるかは、わからない。今までの訓練をいかんなく発揮できるよう柔軟に対応していこうじゃないか!」
これは悪い考えではないですね。
柔軟な思考で実力を100パーセント発揮する。
でも、実践に強くなるには、具体的に相手の作戦を想定し、臨場感のあるトレーニングをしているかどうかにかかっているんです。
多くの場合を思い描いて、多種多様な基礎訓練を多くこなしても広く浅くになってしまうんです。
基礎練の積み重ねだけだと、百戦錬磨の相手にはまず通用しません。
たとえばボクシングの練習でも、ある程度打てるようになったら実戦を混ぜないと、ただダラダラと時間ばかりのマラソンパンチング練習になっちゃうんです。
実戦ならではの研ぎ澄まされた感覚を養うためには、実戦を避けていたらダメ。
言葉のボクシングってご存知ですか?
『ディベート』の事です。
一つの議題を敵味方に分かれて正反対の意見をぶつけ合って、相手を言葉で潰す合う討論のことです。
これからアメリカの大統領選前のトランプ大統領とバイデン候補とのディベートが始まります。
これは凄いですよ。
お互いが相手をケチョンケチョンに言い負かすの。
たぶん、バイデン候補がトランプ大統領にボロクソに言われて終わるはず。
その結果、あんなに頼りがいのないバイデン氏が大統領になったら中国の習近平に操られてしまう、とトランプ人気に火が付くでしょう。
このディベートもいまでは中学校のクラブ活動にもあるくらい日本でもメジャーになっている。
ディベートの戦い方
日本人って意見が食い違う相手を前にして、「あなたの意見は全くの的ハズレで非現実的すぎる。こんなことを実行した日にゃ、日本の経済は完全に崩壊するよ。なぜなら、、、、」みたいに過激な言い方はしないでしょ。
言い過ぎると、たとえ正しい意見だとしても人間の品位が疑われる。
だからもっとオブラートに包んでやんわりと反対意見を申し述べるの。
でも、もともとディベートって相手の意見を打ち負かすのが目的で、触れられたくない弱点や隙をガンガン攻めていくものなのです。
だから、初めて実戦に参加した人なんかは泣きそうになる。
なにも、そこまで言わなくたっていいじゃないか、と感情的になるの。
怒りの気持ちに任せて反論すると、そこで相手が掘ったダマしの穴に落っこちて負けることになるんです。
相手は勝ち方を知っていて、素早くこちらの弱点を突いて来ますから。
想定外って、フィジカルな戦いでも、心理戦でも実践がものをいう世界なんです。
その為には、一回でも二回でも実践形式の練習をしておかないと話しになりません。
ちなみに、英語でディベートをするとき、質問を受けたとき間が大切です。
変に間延びすると、質問事項への答えが見当たらないのだと弱みを見せることになってしまいます。
すると、その質問をどんどん派生させてこっちの傷口を広げようとするわけです。
そういう時に、たいていの人は well(ええと、、、)といって間をもたせようとするの。
これはあまり得策じゃないんですよ。
「答えは見つかっているけど、何と言えばわかりやすいか、、、」みたいな雰囲気を醸すのが I feel something like that,,,といって、似たような例を持ち出すんです。
想定外の質問に対処する一つの方法です。
想定外になる可能性
戦いというのは想定外になる可能性の方が断然多いのです。
現状から考えて相手はこう出てくるに違いない、と山を張るでしょ。
相手だって、こっちの心理を読んでいるのです。
つまり、戦いは腹の探りあい、騙しあいって事なんのです。
想定という型の応用
ある状況を想定して、相手を切り崩す練習をしておくとします。
でも、実践では想定外の展開になった。
相手もこちらの出方を幾つも想定し、ベストチョイスで対抗してきたわけです。
一瞬、「あっ想定と違うぞ!」と焦りを感じる。
でも、すぐに「相手がこう出てきたということは、、、、」と軌道修正ができるものなのです。
一度でも真剣に実践練習をしておくと、応用して逆境を乗り越える作戦が湧き出てくるものなのです。
実戦で攻撃方法を研ぎ澄ませゆくと相手の動きが想像できる
形勢不利を想定して実戦練習をするとしたら、真正面からぶつかって行く作戦はとりませんね。
不利な状態のまま勝負は押し切られてしまう。
だとしたら、「相手の隙をつく、油断させておいて、そこを突破してゆく」そんな作戦が考えられるわけです。
すると次に考えるのは、どうやって隙つくらせるか、ということになる。
ほころびが出やすいのかどこなのか?
油断するのは誰なのか?
囮をつかえば相手に動きがでるのではないか?
一旦、負けたふりをして奇襲をかける。
こうやって想定外に慣れていくものなのです。
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