『母親が嫌い』をWEB検索すると結構な量の記事が出てくるのに驚きました。
世の中には自分の母親が嫌いな人ってそれなりにいるんですね。
でも、その感情を自分では納得できないんです。
愛情を注いで育ててくれた自分の母親を、なぜ嫌いになってしまったのか?と。
実は、自分も『母親嫌い』で悩んでいるんです。
自分の内面を探りながら、なぜ母親嫌いになったのか、本当に母親が嫌いなのかを考えてみたい思います。
いつから嫌いになったのか
子供の頃はわりと仲が良い親子だったのに、「いつの間に嫌いになったんだろう?」って感じなんです。
で、自分なりに母親にたいする感情の変化を、時間を遡って思い出してみようかと。
子供の頃は、大半の人達と同じように母親が大好きでした。怒られても、厳しい注意を受けても、結局は自分が悪かったと考えていたんですね。
逆に考えると、母親が間違った判断をするわけがないと思い込んでいたのかもしれません。
でも、WEB検索して読ませて頂いた内容に、自分の母親嫌いの原因がものの見事に含まれていました。
他の子供と比べられ、ハキハキしなさいと言われ
母親嫌いの原因の一つに、“友達や兄弟と比較されて優劣を付けられる”というのがあって、我が身を振り返ると友達との比較が確かにありました。
「〇〇君に比べて、アンタは、、、」っていうほど直接的じゃなかったけど、先生ウケのいい友達の名前はしょっちゅう母親の口から出ていて、
「〇〇君はハキハキしてて気持ちがいいって先生が褒めていた」みたいに言っていました。
たぶん、その後に続くセリフは “それに比べてアナタは、何をいうにもグチグチとハッキリしなくてこっちがイライラする”みたいな事だったでしょう。
この「ハキハキしなさい」が大人になったいまでも大嫌いな言い回しで、こっちから言わせると、ハキハキものを言うのは手垢のついた当たり前の意見だからだ、って今でも思っているんです。
母親嫌いの一般的な要因
- 子供の自由を認めず干渉しすぎる
- 子供の意見を聞かず母親が自分の考えを押し付ける
- 他の子供や兄弟と比較して優劣をつける
細分化すると幾らでも出てきますが、この3つにほぼ集約されてきます。
例えば、「子供が学校での出来事で悩んでいるのに話すらじっくり聞いてくれない」だったら②に含まれますし、「親の敷いたレールに子供の夢に耳もかさず乗せようとする」だったら①に含まれますね。
「良い点を認めず、悪いところばかりを挙げ連ねて叱る」だったら③にたいていの場合は負生まれるものです。
ここから推測できるのは、親は子供を不幸にするまいと必死だという事。子供の為を思っての悪気のない行いと捉えることができるんです。
もちろん、うわべだけを見ると、ですけれど。
子供だと思ってバカにしやがって
自分の母親の判断は間違いない、と幼児期は信じ切っています。
もちろん虐待するような親だったら子供だって反発するし逃げようともしますけれど、普通にご飯を作ってくれて、洗濯や身の回りの世話をしてくれる親だったら100%信じているでしょ。
でも思春期あたりで自分なりの考えが強くなって、必ずしも自分の親が正しいわけじゃないって気づく。
当然、親だって人間だから間違えることだってある。
子供に自我が芽生える反抗期です。
自分は自分、親は親、と個人としての線を引こうとする時期ですね。
このタイミングで、今まで親が言ってきた事を子供なりに精査するんです。
残念ながら親の判断は正しくなかった、でも、それは自分の為を思って言っていた事なんだ、と思えれば間違った判断だって許せるものです。
でも、保護者どうしの見栄で自分が利用されていたと感じた時、親への不信感が広がってきますよね。
“クラスメイトと競争させて、自分の子供が勝つことで自分が保護者会で優位な立場に立てる” こんな例も少なくないんです。
この母親の見栄やこだわりに気が付いてしまった子供は不信感を抱く。
子供にまとわりつく親
子供にまとわりつく母親って意外に多いんです。
これは、過干渉の部類に入りますが、“ああしろ、こうしろ”とただ干渉しすぎるパターンと、まとわりつくように子供を片時も自分のそばから離さない親がいます。
前者はわりとあっさり克服できるですが、後者は粘性が高い。
子離れができない親です。
手段を択ばずに子供からの注意を引こうとします。
子供が万引きしたり、仮病を使って親の気を引こうとするのと同じように、どんな手段でも使ってきます。
心配性にさせられた子供たち
自立する前の子供にとって親の存在は生死に直結していますね。
特に身の回りの面倒を見てくれる母親は大切なんです。
ここで、子供が可愛いあまり子供の気持ちを独占しようと考える親がいるんです。
友達どうしの付き合いや、学校での出来事から社会の仕組みを少しずつ学ぶ大切な時期なのに、馬鹿な作戦に打って出るんです。
『お母さんは病気なの』と。
この一言で子供の心は簡単に独占できます。
来る日も来る日も、頭が痛い、お腹の具合がおかしい、視界がぼやける、喉の奥が熱い、首が思うように動かない、、、、と子供に言って聞かせれば、それだけで子供の気持ちは独占できる。
これで心配性にさせられた子供は一生、過度の心配性から抜け出せないんです。
成長して、あれは母親のウソだったと分かっても、病気に対する心配性は消える事はありません。
あんな姑息な嘘で子供の気持ちを自分に留めようとした浅はかな母親を嫌いになるのは、致し方ないのかもしれません。
あんな浅はかな人間には決してなるまいと、嫌いな人の筆頭に母親を上げてしまうんです。
でも、こうやって母親の悪口を欠いていると、だんだんと彼女の気持ちもわかるような気持ちになってくるのは不思議なんです。
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