熟慮は大事。
でも考え過ぎると煮詰まってしまうケースも否めない。
堂々巡りが始まってエンドレスになり、いい結果がでないんです。
そんなときは勢いで踏み出してしまうのも一案なんですよ。
ここでは考え過ぎてかえつてバランスを失い自滅しがちな人に、さらっと前に進むためのコツをお伝えします。
頭が良すぎ、考え過ぎて自滅
アメリカでピューリッア賞を受賞した書籍に『ベスト&ブライテスト』(デイビットハルバースタム著)があります。
最良の、最も聡明な人々、という意味です。
アメリカ合衆国がベトナム戦争に突入し、泥沼状態で延々戦い続け、最後には撤退を余儀なくされたノンフィクション作品です。
あの最高に頭の良いホワイトハウスのスタッフらの決断が、最悪の結果をもたらした実例を描いています。
どれだけ聡明な人材が集まって熟考に熟考を重ねた決断でも、ダメなときはダメなんです。
大ブレークしている東京大学在学のクイズチャンピオンが10人集まって考えに考え抜いたって的を外す事だってあるって事んです。
自滅するロジックの構築とは
頭脳明晰を自負している人が、ロジックで積み上げた戦略って遊びがないんです。
多くの専門家が延々と議論を重ね、ああでもない、こうでもないと話し合いが煮詰まってくる。
すると自分の意見に固執しようとして、他者を攻撃し極論をもちだしてくる。
どんどんバランスが悪くなっていくんです。
自己肯定感が強すぎて平衡感覚が悪くなっているのに気づかないんです。
周りの意見を一通り聞いたうえで、いいとこ取りするようなGIVE & TAKEの気持ちがあれば他人の意見に耳を傾ける余裕がある。
でも、自己を貫こうと粘りに粘った議論の末って、自滅傾向が高いんです。
ライバルを蹴落とすために、無意識に前提条件を自分に有利なように歪曲しちゃうんです。
最初の一歩を踏み外した頭でっかち君は、狂気と紙一重なんです。
責任逃れの方向へと知恵を働かせる
自分が勤める会社に
「いやいや、わたしなんて、とてもとても、、、」
と謙遜しながら仕事から逃げる人がいるんです。
本気で仕事と向き合おうとしないの。
その意図は、面倒な事が嫌いなのか、失敗したときの責任を取りたくないのか、そのあたりが定かじゃないんです。
ただ、「いやいや、わたしなんて、とてもとても、、、」ってセリフは自分にはそんな能力はありませんよ。
とても、うまくやり抜く自信はありませんよ、って言っているようなものです。
そのクソのセリフに騙される方にも問題ありで、
『もっと他にやりようがあるんじゃないの』って感じなわけです。
考え過ぎて煮詰ってディフェンシブになる
人間って戦術(本当の戦争じゃなくて仕事のことです)を考えるとき、最初はどう攻めるかで気持ちが高まるでしょ。
相手の弱点はどこか、何を武器にして揺さぶりをかけるか。
一気に落とすか、じっくりと時間をかけるか、、、。
でも、いろいろ考えているうちに、相手だってバカじゃない、ディフェンスも強化しないと返り討ちに遭いかねないって怖くなってくる。
攻撃と防御のバランスがだんだん崩れてくるんです。
負けないためにはどうやってディフェンスを固めればいいかに重点置くようになるの。
50対50の比率で攻撃と防御を組み立てる人もいるし、30対70くらいで守り重視の人もいます。
これくらいならまだ作戦のうち。
でも、負けないために守りを固めるという姿勢から、負けないためには戦わないに変化してしまう人もいるんです。
戦いを挑まなければ負けることはないっていう理屈です。
前述の『いやいや、わたしなんて、とてもとても、、、』のパターンの人。
考え過ぎると前に進めなくなって、後退してしまうことを覚えておかないといけないんです。
現状維持ができるなら逃げてしまえばいいんだ
人間ってリスクを冒して前に進むよりも、少々の不都合くらいなら、我慢して現状維持を決め込もうとするものなんです。
これが潜在意識の底に深々と横たわっているから、決めるときはある程度検討したらバランスを考慮したうえで結論をだすのが鉄則なんです。
執着しすぎると守りに傾倒し、リスクを回避するために戦いを回避し、現状の不幸を受け入れることを選択してしまうんです。
それが煮詰まった検討結果なのです。
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