今日はタフな男で一日過ごすぞ、なーんて朝、電車のつり革につかまりながら決めるんです。
一日のスケジュールとは、取引先との打ち合わせ1本、社内の打ち合わせ3本、その間にやたら細かくて複雑な計算事が山ほどある。
会議なら会議だけが立て続けに入っていた方がメンタル的には楽なんです。みんながフランクに発言できる活気ある打ち合わせを心がけて、軽躁気味で臨めばいいんです。
さすがにビールを一杯ひっかけるわけにはいきませんが、ハイテンションをキープし続ければ、なんとか乗り切れるの。
とは言え、サラリーマンが一日のスケジュールを自分だけの都合で決めるわけにはいきませんよね。中間管理職が抱えた仕事は多種多様なんです。
そんなとき、自分に向かって一声かけてモチベーションを上げるしかない。
「今日はタフな男でいこう」と。
仕事の強弱を寡黙にこなすタフな男
オレって根っから社交性が高いタイプじゃないんです。暗くてじっとりとしているわけではないけど、ラテン系みたいな底抜けの明るさがある方ではないの。
ごくごく普通の日本人で、案外、根が真面目なタイプ。だから、打ち合わせの場ではガンバって明るく振る舞うわけです。
次の打ち合わせまでの10分間でコーヒーを一杯飲んで、一息ついてもうひと踏ん張りテンションを保つというなら、そんなに苦にはならないんです。
でも、次の打ち合わせが1時間半後となると中途半端な時間をあたえられた気分になる。しかも超集中しないと間違ってしまいそうな仕事が蓄積しているときが苦しいんです。
「軽躁&ハイテンションの会議モード」と「冷静&集中のデスクワークモード」を行ったり来たりするのが精神的には一番しんどいの。
このテンションの切り替えが辛いんです。
タフがキーワード
気分の切り替えのしんどさを乗り切ろうというとき“タフで乗り切るしかねーな、タフで”を自分に言い聞かせるんです。
「ガンバレ!」とか「仕事だから仕方ないよ!」とかだとズバッと切り替わらないんです。コーヒーやお茶の飲みながらじっくり時間をかけないと、“冷静&集中のデスクワークモード”へと気持ちを移行できないんです。
それに引き換え、“クソ、タフでやり抜くしかねーか!”のタフのひとことが自分にとってのキーワードなんです。なぜか理由はわからないけど、タフというイメージがモチベーションをあげてくれるんです。
タフというメンタル、フィジカルとは
朝起きてコーヒー一杯だけ飲んで勤め先に出勤し、デスクワークと電話で午後2時までぶっ通しで仕事。そのあと、おもむろに外に出て昼飯に、うな重とステーキを別々の店ではしご食いをする。
午後3時から取引先が来社して、打ち合わせを1本こなして夕方の4時から社内のミーテイング。6時から時差のあるヨーロッパ支店とスカイプでミーテイング。
7時半に会社を出て成田空港に向かい、夜便で海外出張にでる。
夕飯は機内食ですませて、機中で爆睡。
こういうのって体力的にも精神的にも相当キツイでしょ。
もちろん毎日、こんなじゃないけれど年に2回か3回くらいは、こういうギチギチのときってあるんです。
朝から何も食べずに2時過ぎに昼飯でうな重とステーキを胃袋にぶちこむあたり、胃腸がよっぽど強くないと胸焼けして気分が悪くなる。
でも、ここで栄養を吸収しておかないとバテるから、このはしご食いを受け付けるかどうかも重要なんです。
で、対外的な打ち合わせで気を使い、海外との打ち合わせでも気を使い、そのあと成田から夜行便で海外に飛ぶ。
機内でしっかりと睡眠がとれるかどうかで疲労回復度が違ってくるでしょ。
こういうのって、入社1年目とか2年目だと体の調子を間違いなく崩すの。10年くらいやっているうちに、緊張の抜きどころがわかってくるし、いっきに大量のメシを食っても消化できるようになるし、飛行機の中でも爆睡できるようになる。
この体力の強さと神経の図太さがタフってもの。でも、これは非日常的な局面で発揮するものなんです。自然とできる生活スタイルなんかじゃ全然なくて、ここぞという時にだけ特別に発動する”タフ“というフィジカル&メンタル状態なんです。
タフでしぶとい奴ら
”タフ“のひとことがメンタルに通用しなくなるときは必ずきます。
タフという言葉が色あせるわけじゃない。こっちの心身がタフを受け付けなくなるんです。
60代くらいまでが限界でないかと思うんです。70歳になってタフをモットーにしていたらイヤラシイでしょ。もちろん仕事は引退しているタフでいる必要なんてないの。
できない事は、できないと素直に言える爺さんの方がカワイイでしょ。いい感じの枯れ具合で「人生楽ありゃ苦もあるさ」みたいのがいい。
悟った落ち着きがいいです。
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