病院の薬で衝動性が抑えられない病気に
東海道新幹線内で起こった殺傷事件。
「むしゃくしゃしていた、誰でもいいから殺したかった」
小島一郎を衝動性を抑えられない病気にしたのは病院で処方された薬だったのでしょうか?
容疑者、小島一郎(22歳)が抗うつ薬のSSRIを使っていたのではとネットがざわめきだす頃ですね。
こんにちは、戸田裕二です。
抗うつ薬にセロトニンという脳内伝達物質の再取り込みを防止する薬がありあます。
脳機能のバランスを保つ脳内伝達物質のセロトニンの再取り込を防ぐ薬で、簡単にいうとセロトニンを増やしてうつ病を治療するといもの。
なかでも最強といわれたのが薬があった。
安全性が高く、副作用がすくない、という評判で、どこの精神科・心療内科を受診しても、うつ病で処方されるのはこれ。
全世界的に大ヒット、あっというまに全世界を席巻しました。
ところが、隅々まで行き渡ったて暫くして大汚点が発覚しました。
残忍な殺人事件を通して甚大な副作用が発見されたのです。
秋葉原通り魔殺人事件の加藤智大や、池田市の宅間守。
アメリカ・コロンドイン高校での銃乱射事件の犯人。
まだまだいっぱいあります。
結果「副作用として衝動性を急激に高めるリスク」は今やあまりに有名です。
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小島一郎の入院の原因は?
東海道新幹線内で起こった殺傷事件ですが、容疑者の小島一郎(22歳)について早くも精神疾患で入院歴があり、刑法39条が適用される云々と気の早い連中の憶測が飛び交っています。
これから警察がじっくりと調べ上げるでしょうし、刑法39条がからむとなれば精神鑑定にまで持ち込む可能性もありますから、先は長いです。
ただ「自由に生きたい。それが許されないなら死にたい」と小島が言っていたと祖母が証言していますから、うつ状態であったことは確かですね。
東海道新幹線での事件を観れば、ただのうつ病だったとは思えない。
精神科に入院した際の病状はどんなだったのでしょうか?
引きこもり、と、うつ病は事実として、神経症とさらにもっと重い何かが、、、。
「むしゃくしゃしていた。誰でもいいから殺したかった」と、いういかにも衝動的な殺傷動機は、それだけで措置入院の対象となります。
なぜ、そんなにキレてしまっているのか?
入院した原因が衝動殺人を食い止めるためだったのか、それとも、処方した薬の副作用が殺人動機のイライラにつながってしまったのか?
退院時の状態はどうだったのか?
退院後も薬は飲んでいたのか?
医師の守秘義務
医者には守秘義務がありますね。
患者の容態や処方箋を公開しないという選択はあります。
(小島一郎本人から聞けば、少なくとも薬を飲んでいたのかだけは分かりますが)
小島容疑者が入院した愛知県岡崎市の病院の主治医のコメントは警察からマスコミに流れることはないでしょう。
かりに、その抗うつ剤を処方していたとしても、明るみには出ない可能性はあります。
(相模原の津久井やまゆり園事件の植松聖も北里大学病院に措置入院させられていて、同じ抗うつ剤を飲まされていたらしいのですが)
SSRIの副作用をWEB検索すると、副作用として衝動性の説明が記載されています。
それでも公には使用を制限されていません。
衝動性だけ考えれば別の抗うつ剤を選択すべきですが、医者側からすれば患者を治してなんぼの世界です。
治せなければ評判が落ちるわけです。
これジレンマですよね。
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小島一郎の生い立ち
小島にとっては人生なんてクソみたいなものだったのでしょう。
何も面白いこともない。
良い事なんてひとつもない。
小学校高学年あたりから孤独との戦いで、神経症気味だったのは容易に想像つきます。
その孤独を招いた原因は小島の性格、人格にある。
ですから、新幹線内で殺傷事件を起こした小島って何者、って事になるわけです。
「そんな奴だから人殺しになるんだ」という解釈にみんなは頷くでしょう。
でも、「むしゃくしゃしていて、誰でもいいから殺したかった」という衝動的な精神状態にした原因が処方された薬にあることも十分考えられる。
ここで問題視すべきは、小島一郎を治療した医師の実力です。
もし処方の中にパキシルが含まれているとしたら、パキシルの副作用の衝動性をどう対処するつもりだったのか。
それとも衝動性を知らなかったのか。
いっそのこと厚生労働省が薬事承認を取り下げてくれればと思っている医者も確実にいます。
同薬を処方してよい対象を、厳格に取り決めてほしいと考えている医師もいます。
とはいえ、厚生労働省の立場に立てば、使用許可を取り下げるには衝動性を裏づけるデータが必要です。
事を荒立てずに、「うつ状態を改善させる効果が強い為、一部衝動性が高まることもある」程度に抑え、治療に使う、使わないは医師の裁量に任せてしまいたいでしょう。
これから警察の取り調べと、精神鑑定で小島一郎個人の犯罪とするか、処方された薬の副作用も影響を与えていたとするか、医者の実力や厚生労働省の立場にもスポットライトを当てるのか、そこをじっくりと見なければならないのです。
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