自分がわからなくなる
以前、心に蓋をするとは「自分で自分にウソをつくことだ」という記事を書かせて頂きました。
それによって、自分自身がわからなくなってしまう、と。
楽しい事が楽しいと感じられなくなってしまう、好きな事がわからなくなってしまう、と解説させて頂きました。
これって、うつ病の症状なのですよ。
楽しく感じられないとか、好きな事が分からないというのは想像以上に精神的に苦しいのです。
医学的には、脳の機能不全ですから甘くみると大変なことになる。
カウンセリングが必要なくらい重症なんです。
今回は、「心に蓋をし、自分で自分にウソをつく」とはいったいどんなことなのかを、例をあげてわかりやすく解説させて頂きたと思います。
自分に正直に生きてゆくのが良いのはみんな承知しているのです。
でも、何でもかんでも正直に、感情のおもむくままになんてできるわけがない。
人生なんて咄嗟の判断の連続ですから、いちいち自分にじっくり相談しながら歩んでなどいけないですよね。
だから、「自分に嘘をつかない生き方!」なんていうふうに杓子定規に考える必要なないのです。
だいたい、でいいのです。
大まかに合っていれば、それでいいのです。
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心に蓋をするとは
もう一度、原点にもどりますね。
シンプルに考えますよ。
あなたがウソをつきました。
その結果、事態が平穏に収まりました。
「嘘も方便」だとあなたも納得できています。
こういうウソはOKなのですよ。
何も問題ないし、精神疾患になどつながらないのです。
心に蓋をしている事にはならない。
なぜなら、あたは、自分がついたウソに対してやましいと感じていないからです。
ウソをついた心理状態になっていないのです。
虚言癖とは全くの別物です。
ウソをついた事を後悔していないからです。
あんなウソをついてしまって、なんて自分はズルい人間なんだろう、などとくよくよしていないからです。
自己を欺いていないですよね。
だから、そのウソは精神的にOKなのです。
心に蓋をするとは、自分の抱いた感情と逆の感情を持とうとする事です。
いわば、感情のコントロール、脳のコントロール、マインドコントロールです。
自分の中に二面性が出現し、それを見てみないふりをしながら、要らない方の自分を捨てにかかっている状態です。
ウソをついた後で、いけない事をしてしまつたと後悔し、罪悪感にさいなまれ、それに耐えきれなくなって「私はウソなどついていない」と真逆の感情で自分を抑え込むことなのです。
これが自己欺瞞です。
自失願望で、都合の悪い方を酒の力で消し去ってしまおうみたいな感覚です。
でもこれメンタル的にはとても危うい状態にいるのです。
一歩間違えると、解離性同一性障害に発展する恐れすらあるわけです。
自分で自分をマインドコントロールして、傷つかない方へと誘導していくのです。
すると、ここで脳が驚くわけです。
最初に言ったウソは、いったいなんだったのか?と。
ウソだったのか、本当だったのか、わからず脳は右往左往するわけです。
これが、自分で自分がわからなくなった状態、自分の気持ちがわかならい状態です。
まともな人間は、自分で自分に嘘はつけないようにできているのです。