強すぎる責任感、執着心、こだわりが自滅を招くという記事を以前書かせて頂きました。何をもって自滅と考えるかは人それぞれ。
執着しつづけて人生思うように展開できなかったものの、最後の最後にノーベル物理学賞バリの成功を収めるということもある。
人生、死ぬまでわかりませんからね。もしかしたら、死んでから価値がでる油絵作家みたいな人も存在します。
ここでは、死んでからの成功とか死ぬ間際の成功は別にして、生きていく間の幸せと、そこに横やりを入れる間違った優先順位について解説を試みたいともいます。
こいつ完全に順番狂ってるな
本来急ぐべき仕事を、いったん横によけて、息抜きのつもりで別の出張交通費の精算とかしてるのならわかる。交通費の精算じゃなくて、顧客満足度のアンケートを読み返していてもいいじゃないですかね。
でも「いつやるの?」⇒「今でしょ!」がわかってない奴がいて、どういう頭の構造になっているか不思議なんですよね。
この前ね、イギリス向けに出荷した製品が予定の到着日になっても取引先に着かない。飛行機は間違いなくヒースロー空港に到着して、イギリスでの輸入通関を終えたらトラックで運ばれる段取りを組んでいたのに、おかしい。
ここで普通だったら輸送会社に、どうなっているのか確認するでしょ。でも彼は何もしないんです。
取引先はクレームのe-mailを流してきます。当然ですよね。
事情は取引数量の変更
彼に事情をきいてみたの。すると、出荷直前に数量変更の依頼が取引先(イギリス)から入った。数を増やしてほしいと言うリクエストです。
でも注文書の数を増やしてくれなければ、予定よりも多くの製品を出荷するわけにはいかない、と彼は考えたらしいんです。
なるほど、なるほど。
で、彼はいったん当初予定の数量を出荷し、後日、追加分を出荷する事をまず考えたらしいのです。でも、そうすると追加分の送るときの費用が別にかかるから一度に送った方が効率的とも考えた。
追加の製品を準備するのに1週間くらいかかる。
そして、頭の中がぐちゃぐちゃになり出荷を取りやめてしまったというわけです。相手に事情を説明するe-mailを途中まで書いたけれど、上手く表現ができていないと途中で筆を止めた。
こんな事の繰り返し
彼はとても良い人なんです。人あたりも良いし、優しい。相手の身になって物事を考える善人。
それが時として災いしてしまう。上記のような事が今までにも2度や3度ではない。
多くの情報が頭の中で並行して進んでいくタイプなんです。だから起こった問題を古い順番に並べて理解すると答えが出やすいんです。
追加オーダーの分を別の便で空輸したいと思います。
なぜなら、追加分を準備するのに1週間ほどかかってしまうからです。
その分、輸送コストが割高になりますが、ご了解お願いします。
この3行で事は済むんです。相手が1週間後の出荷でいっぺんに出してくれ、と言ってくれば、その通りにすればいい。
全ての条件を一度に説明しようとするから収集がつかなくなるわけです。相手がどう反応してくるか期待するメールを打つことでスムーズに話が進行する。
ひとりごとの多い派遣社員
派遣社員を雇ったのです。この女性がとにかくひとりごとが多いの。書類を見ながらぶつぶつ言っていて、仕事がはかどらない。
1週間近く、その状態が続いたので派遣会社に連絡して事情を説明したのです。すると、本人からも派遣会社に相談があったとのこと。
仕事が分からないけれど、みんな忙しそうで質問できない雰囲気だと。
なるほどね、とピンときました。
ひとりごとを言うことで、「どうしたの?」、「なにか有りましたか?」と言われるのを期待していたわけです。
恐らく彼女は自分から問題解決のために動くタイプではないのでしょう。声をかけられるまでは自力でああでもない、こうでもないと考える。その過程でひとりごとを囁くと、誰かが反応してくれる。
こもれ優先順位の狂った生き方としか言いようがないですね。
再発防止策は本末転倒
問題が発生したときに、振り返りを行います。
なぜ、こんな問題が発生してしまったのか?原因はなんだったのかを“なぜ、なぜ”を繰り返して根本的に悪さをえぐるわけです。
その後に待っているのが、再発防止策の策定です。
この再発防止策がサディステックなんです。
同じ間違いが起こらない為にはどうすればいいのか、その仕組みを構築する、となると人員ミスは許されない。
仕事の条件をパソコンに打ち込む
時間の経過とともに必要なデータを入力する
このデータが最初の仕事の条件と異なっていたら、そこでアラームが発せられる
簡単にいうとこんな仕組みです。
アラームがでた場合には、どのデータが当初の条件にマッチしなかったを探るわけです。
このシステムを成立させれば間違いは起こらないわけですね。
これに要する仕事の時間は、いままでの3倍以上で完全に本末転倒しているけれど、だれも文句を言えないわけです。
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