やっぱ仕事は炎上しなきゃダメ。思い切りよく、ガンガンいかなきゃ。後ろを振り返っているようじゃ勢いが足りないの。
他人の顔色なんか窺っていたら失速しちゃうからさ。自ら先頭に立って前進あるのみ。
やっちゃいました、新任の部長の挨拶で言っていた“エンジョイ”と“炎上”を聞き間違えてしまった。
今考えれば、みずから進んで炎上しようとする奴なんていませんよね。
ここではアホな勘違いかがもたらしたヤバイ結末についてご紹介します。
仕事は自ら炎上しなきゃダメ
今の我が社の問題点を解決するための提案書なるものを募集されたので、そこで張り切ったのですが、やらかしてしまったんです。
『組織の指導者にはカリスマ性が必要。人気の無い上司についていく者などどこにもいない。だから、社長、部長、課長は選挙で決めるべきだ』と。
もちろん現実性がないのも分かっているし、選挙なんかで決めて良い人事でないことも分かっているんです。
でも炎上しなきゃダメと言われたら、思い切った事を書くしかないでしょ。
提案書をだしてから3日目に課長から別室に呼び出されました。
「今の組織体制に不満を持っている人は少なくはないと思うよ。だからといって人気だけで社長、部長、課長を決めると言うのは乱暴すぎるだろう」
完全に炎上したな、やったぜ、と心が小躍りする思いでした。
「人事部長から昨日呼び出された。パワハラがウチの部署で横行しているんじゃないか、つて言うわけだ」
「かなり炎上しましたね、ボクの提案書。新任の部長も喜んでくれますね!」
「えっ!オマエ何言ってんだ?」
「だって仕事は炎上しなきゃダメだって、新任挨拶で言ってたじゃないですか」
「、、、、」
「言ってたじゃないですか、最初の挨拶で、他人の顔色なんか窺っていたら失速しちゃう、自ら先頭に立って炎上させるって」
「あれ、炎上じゃねえよ、エンジョイだよ。仕事は楽しめって言ってたんだよ」
パワハラ疑惑を解明するために人事部が部内全員の面接を予定していましたが、アホな勘違いを人事部長に報告し、事無なを得たのでした。
マジ、やばかった。
案外この提案当たってんじゃないの
職制を社員間の選挙で選ぶのはいかがなものかと反省したものの、いや、ちょっと待てよ、と考え直したのです。
なぜって新任の課長って、職制間の相談ごとで決まっているんじゃないの、ってひらめいたのです。それなりに仕事ができそうで、気が利いて、上層部の間で悪いうわさがたっていない奴が選ばれるんじゃないかって。
これってある意味、選挙みたいなものでしょ。
実力、指導力、人望が厚い、等々の条件を満たしているのを前提にシステマチックに決められてなど絶対にないわけですよ。
どこかの部署の誰かの強い推薦と根回しがあって、その上での多数決かなんかで決められているんです。
だから社内営業のうまい奴が上がっていくでしょ。後輩に評判が良い人よりも、上に評判がよい人の方が出世するんですよ。
上司の実力を部下は見切っているんです
部下って、自分の上司の実力をすごく良く見ているんです。実力があっても無くても上司は上司だから、言う事は聞くの。
でも心の中で実力のない上司は、こいつはアホだなあって見下されているんです。口には出さないけど心の中で、こんな人いなくたって会社には何の不利益もない、と。
問題が起きれば部下の責任も、会社の責任も全部しょって取引先と交渉に当たるのが上司の姿じゃないですか。取引先の気難しいお偉いさんのところに乗り込んで話をつけてくるのが上司ってものでしょ。
怒り狂っている取引先にビビッて、乗り込むどころか、電話の一本も掛けられないような情けない上司って結構多いんですよ。
こういう意見を上に吸い上げるのって大切でしょ。オレの勤め先にも何人もいるんです、全然役に立たない職制がさ。
炎上した提案だけど、もう一度マジで掛け合ってみるかなと思うわけですよ。
【広告】
関連記事
【広告】