こんどの夏休みを楽しみに、今は辛いけどそれまでガンバル。これって悪い事じゃないですよね。でも、慢性的な不安感に悩まされることにつながるリスクがあるの。
いざ、夏休みに入ると、また別の目標にむかって地味に努力しはじめる。常に将来に向かって精進するのが内面の不安を緩和する役割を果たしているんです。
ここでは慢性的な不安に悩まされる人の特徴として自転車操業的に努力し続ける精神構造を取り上げて、それをいかに修正していくかについて解説しています。
不安を紛らわすための努力
夏休みに海外旅行するのを楽しみに努力する。立派な事です。その場合、ちゃんと夏休みをエンジョイしなければなりません。いざ夏休みに突入するや、エンジョイどころか別の仕事にせっせせっせと精を出す。
これって一種の仕事中毒なんですよ。
何のために頑張っているのかが自分でもよくわかっていないんです。
仕事がそんなに楽しいの?
それとも自分の気持ちを紛らわすためにワーカーホリックになっているの?
こんな感じなんです。
今、この瞬間を楽しめない裏には、拭いきれない不安を抱えている可能性が大なんです。
忙殺されることで不安に満ちた現実の根の深い問題から目をそらせているんです。
忙しさがもたらす快楽
忙しさに救われている人って、かなり多いんです。
「じっとしているよりも、働いている方が気持ちが紛れる」なんてセリフを聞いたことあるでしょ?
静寂の中で悲しみと真正面から向き合うよりも、身体を動かして働いている方が時間も早く過ぎてくれるし、何よりも現実を忘れられるというわけなんです。
これって誰でも一度や二度経験したことあるはずですね。自分の力ではどうにもならない事があって、なんとか重たい時間をやり過ごすための方策です。
例えば、自分の息子が大学受験をしているとき、じっと座ってヤキモキして待つよりも、パートタイムでスーパーマーケットのレジを打っていた方がどれだけ気持ちが楽か。
でも、この作戦って応用範囲が広くて、本来やらなければならない事から目をそらすのにも使えてしまうんです。
「これこれ、こういう理由で忙しかったから、、、」というふうに言い訳に使えちゃう。
気になって仕方がないことがある。でも、そこに触れると表面上に見える問題以上に複雑な事情に巻き込まれかねない。
自分にも多少なりとも責任があるとすれば、正直言って手をつけたくないですよね。解決しなければならないと分かっていながら、そこからは距離を置きたいんです。
こんな時、別の忙しさに身を投じて目と耳を塞いでしまうんです。
慢性的な不安感を忙しさで掻き消して生きていく人
漠然とした不安感に取りつかれている人や、パニック障害がもたらす予期不安におびえて暮らす人って、ゆったり、のんびりするのが苦手なんです。
生きている事そのものが不安と背中合わせになっているから、強制的に別のなにかに注力しているほうが楽なんです。ニュートラルな精神状態でいると、不安の方に引っ張られてしまうんですね。
だから、クルマで高速道路を激走したり、延々と料理を作り続けてみたり、強い酒をあおって意識をなくしてみたりする。
でもねえ、これやっていると、いつまでたっても人生を楽しめないですね。だってリラックスするのが怖いなんて不幸じゃないですか。
そんな時ってどうすればいいのか?
リラックスするのが怖い人に、今のこの瞬間を楽しむ方法はあるのか?
それがあるんですよ。
人間の脳なんて薬で幾らでもコントロールできちゃう
オレがパニック障害になったときのことを思い出します。いろんな本を読みあさりました。なんで毎日毎日こんな不安に恐れおののかなければいけないのかって。
医者にも相談したんです。この慢性的な不安感って何とかかならないのかって。
すると、パニックに襲われる事への恐怖心が強いと慢性的な不安感(予期不安)に悩まされるらしいんです。
でも、パニックに陥るメカニズムを知ることで納得して予期不安から解放される人もいるらしいんです。
さらに、パニック発作に襲われたとき、一発で回復する強めの安定剤をお守り代わりに持ちあるくことで、だいぶ楽になる人もいるのです。
つまり、予期不安って医学の領域と心理学の領域がオーバーラップしたところなの。
気の持ちようと、安直に言えるほどチャラいものではないけれど、医学の力よりも心理学が有効な時もある。
忙しさで不安感をごまかさずに、医学・心理学の両面からアプローチすれば必、この瞬間を楽しめるようになりますよ。
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