L/C決済なのに売った商品の代金回収ができない|条件設定がなってないよ

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中国の企業と貿易取引をしたけど代金の回収ができない、とうい非常事態に勤め先の同僚が巻き込まれたんです。

真面目だし貴重面な性格だから、めったにミスはしない男なのに、今回はズボッとはまったんです。

本来、取引条件でL/C決済で合意すれば、売る製品に問題がない限りお金の取りっぱぐれなんて事件は起きないんです。

さて、この真面目で貴重面な同僚がミスった事とは何だってのか?

ここでは貿易取引におけるL/C決済の落とし穴について解説してゆきます。

 

貿易取引におけるL/C決済かを少しだけ解説

 

売り手のA社が契約した製品を、買い手のB社に輸出する際に、銀行経由で代金を受けとるのがL/C決済です。

“ L/C  AT  SIGHT”と言って、製品の出荷が無事完了したことを証明する書面として、下記の書類(もっと多くの書面を要求してくる企業もあります)を銀行に提出すれば、代金全額が銀行から振り込まれるとうい仕組みです。

Bill of Lading

Invoice

Packing List

Insurance Policy

これら銀行に提示する書面は契約書を締結する際に取り決ます。

 

L/C取引でも出荷時に全額入金しない契約もある

 

  1. 分割払いで、製品を出荷したら契約金額の50%を支払う。
    その条件として上記の書類を銀行に提出します。
  2. 買い手が貨物を受け取ったら契約金額の20%を支払う。
    その条件は、貨物を受け取った時の領収書う(Receipt)に買い方のサインをもらい、それを銀行に提出します(Receiptにサインする人を契約書うで決めておいて、その人がサインしない限り製品は受け渡たさない。配達のトラック会社にも、サインする人物を理解させておいて、それ以外の人のサインをもらってきても、トラック輸送代金は支払わない)
  3. 買い手が契約した製品を受け取って、機能的に問題がないことを確認(稼働するものなら動かしてみて問題がないかを確かめる)したら、検収書面にサインをして、その書面を売り手に送ってくる。売り手は検収書を銀行に提出すると、銀行が残金となっている契約全額の30%を支払ってくる。

 

最後の30%の金が取れない

 

相手に悪意があったかどうかは定かではないんです。
ただ、同僚が言うには最後の買い手社内での稼働確認が遅れていていつになるか分からないとの事。

動作確認は、設計部、品質保証部、商品検査部、等々のメンバーが集まらないと実施できないのだそうです。

それが、昨今の新型コロナウイルス感染問題で主要メンバーが集合できず、かれこれ半年以上も遅れてしまっているとの事。

だから検収書にも署名できないし、もしかしたら、受け取った製品を既に使い始めているかもしれない。

中国ならではの言い訳三昧が始まった

 

中国の企業って取引してもなかなか金を払おうとしないのが特徴なんです。とにかく金払いが悪いの。

で、親しい中国人に話をきいてみると、なんだかんだと言い訳をつけて支払いを遅延させると、その遅延させている担当者の社内評価が上がるそうです。

買ったけど、どこどこの調子が良くないとイチャモンをつけて値引きを迫ったりもします。

こっちが、新品と交換するから着払いで調子の悪い製品を送り返してくれと言っても、今すぐ必要だからダマしダマし使う。だから値引きしろ、と言ってくる。

どうやら、こういうセコイ駆け引きが中国企業における『美徳』らしいんです。

買い手社内の稼働確認会が開催できないのも奴らの戦略か?

 

新型コロナウイルスの影響で、買い手社内の稼働確認会が開催できないと言っているのも中国人ならではの戦略かも、って思ってしまうんです。

 

で、同僚は困り果てて、今いる人達で稼働確認を実施してくれと懇願したんです。

でもダメ。

会社(国営企業)の方針は共産党の方針。

だから、しかるべきメンバーがそろわない限り、稼働確認会は開催できない、の一点張り。

「そんなの、そっちの都合じゃないか!」と同僚は食い下がるも、コロナウイルスは不可抗力でうちの会社の責任ではない、といけしゃあしゃあと言い放つ次第。

 

残念だけど同僚の負け

 

残念だけど、この勝負は同僚の負けですね。

L/Cの条件でそもそも失敗しているんです。

 

『買い手が製品を受け取って、その機能に問題が無いかの稼働確認で合格したら、検収書面にサインをする』

ここまでは間違っていないんです。

でも、稼働確認をするまでの時間に制限を設けなかったのが問題です。

契約として合意しておくべきことは;

―稼働確認会は、製品を受け取ったのち1週間以内に実施しなければならない。

―1週間以内に稼働確認を実施しない場合には、売り手が製作した製品の品質保証書を銀行に提出することで残金30%が入金できることを契約書で合意しておく。

―稼働確認会で製品に問題があった場合には直ちに製品を日本に送り返す(中国側に使わせない)。

―代金が全額支払われるまで、製品の所有権は売り手側が留保する。

 

ここまで合意しておかないと、売った商品の代金回収ができずに、買い手側にいいようにやられちゃうんです。

L/C決済だから代金回収の問題はない、と高を括っていると大きな落とし穴に落ちるんです。

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