引きこもりが社会問題になり、その火が消えない。
抜本対策がないんです。
それどころか、引きこもりも40代になると国の支援も無くなってしまうのです。
人間関係での問題、虐め、仕事の失敗、ブラック企業での過労、、、が原因で引きこもった。原因をひとことで言い表わしても実情は複雑です。
当の本人ですら問題を明確に整理するのは簡単じゃないんです。
当事者は始め“なんでこんな事になってしまったのか”って反省するんです。
なぜ虐められなければならなかったのか、なぜ人間関係が上手く行かないのか、なぜ仕事で失敗が連続してしまうのか、って。
でも、原因を深くて掘り下げれば下げるほど2番底、3番底にぶちたる。根本的な原因に近づいているのか、もしかしたら逆に遠ざかっているのではないか、と思えてくる。
しまいに絶望するんです。
ここでは、窮地に追い込まれた人の選択と立ち直りが難しい理由について解説しています。
もう勘弁してくれよ、と現実の世界から降りる
原因が分かれば誰だって、そこを修正するでしょ。
人間関係が上手く行かないのは、自分にコミュニケーション能力が低いから、と感じたらそこを直そうとするでしょ。
どうすれば言葉のキャッチボールができるようになるのか、と。
- 反応が遅い
- 話題について行けない
- 意見が偏っている
- 話し言葉が聞き取り辛い
- 本音を言い過ぎて共感できていない
こんなふうにコミュニケーションでの難点を列挙してみるわけです。で、ひとつひとつ胸に手を当てて思いを巡らせてみる。
イメージトレーニングを自分なりに繰り返して、職場や学校で言葉のキャッチボールをトライしてみるんです。
でも、思ったほどの成果は得られないの。
一方で滑舌も悪く、話題性の乏しい人が何の苦労も無く楽しそうに話している。なぜ自分にはできないのか、と落ち込むんです。
暫く、こんな事を繰り返しながらついには、もう勘弁してくれよ、とその場から下りてしまう事になる。
引きこもるのです、どうせ、俺なんて、と。
引きこもるのだけが選択肢ではない
引きこもりを選択する人、別の選択をする人。
- 不良の仲間に入ってグレる
- 裏社会の反社会団体で生きる
- 人格障害に火が付き、仕返し計画へと没頭する
- 多重人格に逃げ込む
意識的か無意識かは別にして、今まで暮らしてきた世界から離れようとするわけです。何が解決策かがわからないのだから、降りるしかないわけです。
多くの人が暮らしている社会とは別の社会で生きることにするわけです。つまり、いままでの自分をゼロクリアーするというわけです
社会モラルを守らない事がむしろ自己愛を満足させることになっていく。自分を傷つけた者への仕返しが出来合いぶん、社会に復讐しようと考える。
反社会組織に属することが一番の近道なんです。ああいう組織って、最初は優しく受け入れてくれるでしょ。
自分が認められたような気持ちになるんです。
虐待した者への仕返しが叶わない無力感に苛まれ続けたある日、自己愛が化学反応を起こして別人格を発生させてしまう。が、複数化した別人格の中には凶暴な性格の極悪人が含まれているのは間違いない。
ヤバいんです。コイツが犯罪を犯した場合は責任能力なしの精神鑑定がくだりますから。
連れ戻すのが困難なわけ
引きこもり・裏社会・多重人格からの帰還が難しい理由は至極簡単なんです。
別社会に移ったときの問題が何ひとつとして解決していないからなの。
前述のとおり、自分で考えた原因と対策が肩透かしを受けて、ホトホト疲れて住む世界を変えたわけです。
それが良い判断だとは本人とて思っていないわけです。
自分が通用しないと思い知らされた結果、仕方なく移り住んだ世界なわけです。
ある人はヤケクソ、ある人はトラウマ、ある人は絶望、、、。
自分が認められなかったのがたまたまだったのか、本当に本人に原因があるのか、それすらわからぬまま、ただ安直に普通の世界に戻るように説得しても、難しいですよね。
引きこもりの場合には専門の施設でリハビリまでの面倒をみるケースもありますね。
でも、そこでのリハビリが現実社会で生きるためのコミュニケーション能力や生活マナーに合致していて、充分な自信を与えられるものだと立ち直りが叶う。
でも、それとて40歳になるまでの期間限定サポートです。
それを超えると自力で立ち上がるしか方法が無くなってしまうんです。
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