2~3年くらい前に“質問力”という一種のノウハウ本が売れていたの。いまだに“xxx力”と言うタイトルは健在で、“鈍感力”、“雑談力”、”人脈力“、、、こんようなのが断続的に出版されています。
どれを手に取ってみても大した内容じゃないけど、そこそこ売れるもは、力の前に入る言葉があんまりアカデミックじゃないからなんです。
誰でもそれなりに培ってきた知識や経験に”力“という言葉をただシンプルに追加したところがミソなんでしょうね。「オレにもできるかも!」と思わせる魅力が付加されている。
個人的にはいつか“無気力”つてタイトルのノウハウ本でAI時代を後押ししてやろうと目論んでいるんだけれどもね。
話は逸れましたが、あと一歩突っ込んだ質問を発することで、今の何倍もの鋭さをアピールできる人がたくさんいます。
ここでは、その質問の仕方について解説してみたいと思います。
なぜなぜ、って知ってるでしょ、自分の中で日常使いしないと
企業の中で問題が発生すると、その再発防止の目的で原因の本質を特定しようとするんです。上っ面の悪さじゃなくて、臭いものは元から絶たなきゃダメ、っていう考えかたです。
原因を深堀するために、なぜなぜを5回くらい繰り返すの。
たとえば、製品の組み立て工場で品質保証されていない耐久不足の部品が組み込まれてしまったとします。すると、書品の中間検査とか、最終検査で引っ掛かかるの。
そこで、なぜ品質不良の部品が生産ラインに混入するのかを考えるわけです。
問題の部品を製造している下請け企業の品質管理が甘い。
なぜ
こちらから下請け会社の製造ラインと、検査方法を発注前に監査していない
なぜ
有名が会社だし、信頼性があると思い込んでいた
なぜ
一般的な評価からの思い込み
なぜ
発注前の監査が義務付けられていない
こなふうに、理由を掘り下げていくわけ。で、ここでは監査ができていないのは、監査をすることをルール化していなかったということになる。
それじゃあ、監査をすれば不良品は発生しないのか、という疑問につかがるが、そこは監査内容という事になるでしょ。
どういう監査が必要かは別の問題で、不良品を出さないための製造ラインとはどういうものか、という観点からの検討が必要となるわけです。
当たり前の質問は時間の無駄、一歩踏み込んだ鋭さが必要なのです
当たり前すぎる質問をする人がいます。でも、それが必要なシチュエーションもある。
ノーベル賞を受賞した人に「今の気持ちは?」、「誰に真っ先に報告しましたか?」、「受賞の自信はありましたか?」みたいな質問ね。
これはこれで必要なんdす。
でも、オレたちサラリーマンが仕事の内容で説明を受けたり、啓発的な研修を受けたりしたあとで、必ずし問われる「なにか質問はありませんか?」に対しては、当たり前の質問なんかをしていたらだめなんです。
“なぜ”を自分の中で何度か繰り返したうえで、その結果を質問の形にすると、鋭い質問になるの。
男性と女性の脳の働き方が全然ちがっているといいますね。男性の方は論理的で物事を解決するために機能するのにたいして、女性の脳は共感という機能が主と。
これをよりわかりやすく説明する際に、女性が男性に相談をする場面が頻繁に用いられます(たぶん聞いたことあるかと思います)。
女性が男性に仕事でうまくいかな事がある、と。その時に男性は状況分析をして、“そういう場合は、これこれ、こういうふうに対応しなきゃダメなんだよ”とバッサリやるわけですよ。ロジカルに答えを導きだしてアドバイスをする。
でも、そんな答えを聞いても女の人は全然満足しない。むしろ、なんでアタシの気持ちをもっとわかってくれないよ、って反発するんです。
女性は問題解決を求めていたんじゃなくて、共感してほしかった、というのが結論。女性の部下から相談を受けた際の参考してください、とうわけですね。
ここで「なにか質問はありませんか?」と問われたらなんて返しますか。
「なぜ、男女の脳は機能的な違いがあるのですか?」⇒そんな生物学的なもの、わかるわけないでしょ。ダメ質問。
「女性から相談されたら、すぐには答えを出さずに共感すればいいのですね?」⇒だから、そう説明しているでしょ。ダメ質問。
「共感すれば女性の満足感が得られるのは理解できました。即答せずにじっくりと話に耳を傾けることが大切なのも理解できました。そうすることによってその場は盛り上がるし、仲良くもなれる。だから、問題解決はしなくていいのですか?ロジカルな答えは求めていないと考えていいのですか?」⇒この質問が大切です。講師がどう答えるか気になるでしょ。
こんなふうに、一歩二歩踏み込んだ質問を心掛けてくださいね。あなたの存在が光りますからね。
【広告】
【広告】