何をしても楽しくない。
何を食べても、飲んでも美味しくない。
そんなことを漏らす人に向かって「自分の人生を生きろ!人の為じゃなく今現在の自分に全ての時間を費やすんだ」ってアドバイスする人がいます。
正しいアドバイスと思います。自分の事そっちのけで家族を優先させ、家族の世話や心配ばかり長い間してきたから自分の心の中が分からなくなってしまった、というロジックです。
だから、もう一度自分の為に時間もエネルギーも費やせば徐々に己をとりもどせる、といっているわけです。
確かに一理ある。
でもね~、なんですよ。
ここでは生きていて楽しくないと嘆いている方々に向けて、自分を取り戻す方法を解説してみたいと思います。
子供と家族の為に生きるのが不幸であるわけない
朝早く起きて我が子のお弁当を作り、学校に送り出してから洗濯を済ませて急いでパートに出かける。こういうお母さんって幸せなの?
人それぞれの事情があるけど、ご亭主の稼ぎだけじゃ生活苦しいからパートで家計をささえて、最愛の息子には毎朝お弁当を持たせている。
たぶん一番の楽しみは我が子の成長でしょうね。少しくらいパート先で嫌な事があったって勢いで乗り切るわけですよ。
幸せに違いない、と思うのです。
確かに自分第一の生活じゃあないし、毎日忙しい。セレブと呼ばれる山の手マダムとは程遠い暮らしぶりだけど、不幸せなんかじゃない。
子供とご亭主の為に生きていたって、楽しいし、美味しい物を感じられなくなんてならないの。自分の為に時間を使わなければ不幸せという考えは行き過ぎなんです。
ねじれた承認欲求を押し付けられているんだ
何をしても楽しくないとか、何を食べても美味しくない、というのは自分の意思を押し殺して他人に尽くし続けることで発症するんです。
最愛の息子に弁当を作ってメンタルを病む人なんていないんです。(疲労でうつになるケースは注意ですが)
冒頭意に書いた症状は、親の価値観を押し付けられた子供が長い時間をかけて発症する症状なんです。
親に心をコントロールされ続けた子供が感じる不快な症状なの。
病弱を装って子供の関心を自分向けさせたり、幼い子供に延々と自分の不幸を話して聞かせて同情を引いたりする親のもとで育てられると、あんな症状に見舞われることになる。
30歳、40歳になって、なんで自分はこんなにも親の顔色を気にしながら生きてきたのだろう、と気付く人って少なくないんです。
なぜなら子供の頃からずっとメンタルを親に支配され続けているから、それが当たり前になっているの。1年、2年じゃなくて30年も40年も親の為に自分を殺してきてやっと普通じゃないと気付くわけなんです。
これ、ひとことで言うと親が自分の承認欲求を満足させるために子供を奴隷にしてきた、という事なんです。
疑いたくはないけれど、親が必ずしも正しいとは限らない
「子供を利用する親なんてざらにいる」はちょっと言いすぎかもしれませんね。でもね、自分の体調不良が親の影響ってことだってあるんです。
おそらく、親としても辛い事がたくさんあったのでしょう。自分の味方が回りに誰ひとりとしていなかったのかもしれません。
そんなときに唯一自分の味方になってくれたのが我が子だった。
親だから、子供がいつか自分のもとから離れていくのはわかるんです。親離れするのは時間の問題なんです。
でも手放したくない。ずっと自分の味方でいてほしい。
だから子供をつなぎとめるために手練手管を使った。そこには悪気はなかったのかもしれないのです。でも結果として子供の心を支配し、親のコントロールに従わせたのです。
こんな人は疑ってみて
もしアナタが何をやっても楽しくないと感じているとしたら、それは本心からやりたいと感じていない事なんです。
子供の頃からピアノが大好きで今でも趣味はピアノを弾くこと、と思っている。でも、あるとき、ふっと全然楽しくないと感じたとしたら、親から押し付けられた趣味だったのかもしれない。
読書が大好きで、特にフランス文学が好きで大学でも専攻していた。でも、ある日突然つまらないと感じた。
そうしたらいつからそんな症状に陥っているのかを考えてみてください。母親と自分との関係をもう一度見直してみてください。
アナタがもう40歳で母親がすでに他界していたとしても、もう一度だけ親子の関係をさかのぼって思い出してみてください。
もしも病弱な母親が片時もアナタを離さず、アナタの全てに事細かく指示をだしていたとしたら、それは親によるメンタルの虐待なんです。ピアノもフランス文学の書籍もすぐに捨ててしまうのが自分を取り戻す最短コースなんです。
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