1月11日で勾留期限を迎えるカルロスゴーンを検察はどう対処するのか?
3つのシナリオが予想できます。
◆検察は11日に起訴し、弁護側は保釈請求を出します。
◆検察は11日に起訴し、東京地裁が保釈を認めた時点で、別件で再逮捕する。
◆11日に起訴せずに、鑑定留置を申し立てる。特別背任罪は刑法だから、ゴーン容疑者の一連のサイコパス的言動を精神鑑定する、という荒業です。
1月8日、東京地裁に出廷したカルロスゴーン容疑者は、自信の身の潔白を訴えましたね。
「20年間、日産自動車の復活のために情熱を注ぎ続けた」と繰り返し語った、と報道されていました。
あの発言って、フランス人がよく使うテクニックなのですよ。
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今から15年近く前の話です。
フランスのある会社とビジネスをしました。
モーターを生産する設備一式をフルターンキーで受注したのです。
モーターとは、電磁石を使って中心の軸を回転させる電気機器ですね。
そのモーターは20個くらいの部品を組み合わせて作り上げます。
なかでもモーターコアという部品がすごく重要なんです。
モーターコアを作るためには厚さ数ミリの鉄板を精密プレスと精密金型を使って打ち抜くのです。
こんなようなモーター製造ラインの技術詳細を説明して、価格提示して契約締結となるのです。
フランス人の場合、合意して契約したにも関わらず、あとになってガンガン追加の要求をだしてきます。
そのたびに、こっちは契約書に添付した技術明細で説明していますよ、と追加仕様を断るわけ。
あっさり引く場合もあれば、契約締結の時は技術明細書を詳しく読んでいなかったと開き直るフランス人もたくさんいるのです。
こっちは、契約は契約だから追加仕様の要求は受け入れられないと強気にでるわけです。
ここでフランス人の口から発せられるのが、
「契約締結しているのは理解している。でも自分は品質の良いモーターを作りたいと考えている。だから、契約を少し曲げてでも品質を向上させたい」
一度承認を受けた設計図面に対して、あとになって変更依頼をだしてきます。
「一度、合意してサインをしたじゃないか」と反論すると
「品質の良いモーターを作りたい」とそれまでのやり取りを反故にするような発言をするのです。
なにか技術的な問題で衝突するたびに、「品質の良いモーターを生産したい」を繰り返す。
カルロスゴーン容疑者も、日産自動車の為に中東日産を経由してアラブの友人に謝礼をした。
日産自動車が繁栄するために一肌脱いでくれたアラブの友人に、日産自動車の為にお金を支払った。
私は20年間、日産の為に、、、、。
これを繰り返すわけですよ。
どんな証拠を突きつけても、日産の為にやった、と繰り返すだけなのです。
検察は何としてでもゴーン容疑者に罪を認めさせたいのです。
そのためには、別件逮捕の連発で勾留を伸ばし伸ばしにするか、それとも、精神鑑定で50日の延長を叩きつかるか、1月11日まであとちょっとです。
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