日産自動車・驚異の会議がもたらした無資格テスト:マッサージと重さが違う!

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無資格検査員による最終チェック

 

技術の日産は常にコスト削減と背中合わせだ。

 

購買部門の年間価格低減目標5%。

 

ルノー日産共同購買によるボリュームディスカウント。

 

ロジックを積み重ね、厳しすぎる値引きを取引先に強いる。

 

価格を下げなければ取引は停止だと脅しを掛けてくる。

 

 自動車の生産ラインも内製で、1車種立ち上げ予算は厳しい。

 

そうしなければ価格競争力でかてない。

 

 これが無資格者の最終テストをもたらしたのか?

 

マッサージとは重さが違うじゃないか。

 

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品質検査など必要ないという思想

 

日産自動車の生産ラインの設計製作に携わる部門が神奈川県にある。

 

そこで日産の国内工場、海外工場、ルノーの工場の一部に設置する生産ラインを作っている。

 

そこに振当てられた予算たるや、酷いものだ。

 

どうにかしてコストを抑えて設備を製造しなければ、生き残る道はない。

 

最低限の出費で、最高品質の製品を作り出すとい思想が叩き込まれている。

 

なるほど日産自動車の体質がわかってきた。

 

 

検査工程など金のムダ

 

設計図面の精度がきちんと守れていれば、検査など必要ない?

 

自分が担当する製造範囲で絶対的な自信があり、

かつこれまでの実績(10年もの間)で、

品質不良がただの一度も無かったとしたら、

検査工程など必要は無いと判断する人が出てきてもおかしくはない。

 

実際、全点検査と、抜き取り検査という区分もある。

 

全てを検査しているわけじゃない。

 

おそらく、日産自動車はコストカットの手段として人件費の削減をねらったのでしょう。

  

国内工場出荷停止に追い込んだ驚異の会議

 

日産グループの会社すべてに浸透しつつある驚異の会議。

 

どんな難題でも解決の糸口を見つける。

 

驚異の会議との書籍をも刊行されている。

 

完成車の最終検査工程で、無資格の人間を配置することを決定したのも、この驚異の会議か?

 

その全貌を覗いてみたい。

 

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驚異の会議とは?

シック・スシグマをベースに日産流に改造したのが、その会議、V-UPだ。

 

この会議の特徴を簡単に述べておこう。

 

大きな課題、複雑な課題を解決するときに使われるのがDECIDEと言われる会議で、

ほぼ丸一日の会議を5回~6回程度積み重ねる。

 

一方、比較的シンプルな課題を解き明かす場合はV-FASTと言われる会議が階差され

、丸一日の会議で回答までたどりつける。

 

会議5人~6人の参加者が討議することになる。

 

参加メンバーは以下の通り。

 

Vリーダー: 部長クラスが解決して欲しい問題を提案し、解決策を考案するよう会議を促す。(1人)

 

Vパイロット:会議進行の資格を有するものが、会議での討議を仕切り、解決案策定まで誘導する。(1人)

 

Vクルー:Vリーダーの進行に基づいて意見を出し合う。(4人~5人)

 

 

会議の進められ方

 

    現状把握により今の問題を共有する
    今の問題の原因はどこにあるのかを洗い出す
    問題の深堀で、問題を起こすきっかけとなっているものを追求する
    原因の大物の対策を講じる

 

簡単に表現すると、上記のプロセスで問題の解決案を見出し、地道に理想近づけていく。

 

この会議の特徴は、参加者全員の意見で進められていく点にある。

 

ブレーンストーミングのような時間帯もあるが、

基本的に声の大きな人の意見ばかりが反映されるのをさける手法をとってる。

 

進行約のVパイロットは、意見を求める際に大きめなポストイット(付箋)に意見を書かせる。

 

たとえば現状把握として、いま抱えている問題を思いつくままに挙げてもらう場合、

参加者にポストイットを配布してそこに書いてもらうのです。

 

二つ対見があれば、2枚のポストイット。

 

三つ意見があれば、3枚のポストイット。

 

それを模造紙に貼り付けてゆくから、ポストイットに書きさえすれば一つの意見としてとりあげられる。

 

表現が異なっているだけで同じような意見があっても全然きにしない。

 

ポストイットを全部、模造紙に貼ったら、似かよった意見どうしを近くに集める。

 

これを親和といって、バラバラだった異見を整理するときに使う手法だ。

 

 

こうして、会議に参加した人全員がステップごとに合意しながら進めていくわけです。

 

 

会議の趣旨

 

今回の騒動の原因を推測してみます。

 

おそらく、コストの低減かプロセスの見直しのいずれかでしょう。

 

日本国内の自動車の生産工場で、一番コスト高なのが人件費なんです。

 

ロボットでもできる仕事であれば、人の採用を止めてロボットに置きける。

 

発展途上国の工場でしたら別ですが、人間を単純作業に使うなど、もってのほか。

 

自動車の組み立て工場の仕事を、作業順に並べてみると、

人が介在している部分がもっともコストのかかっている仕事ということになる。

 

日産のV-UP会議でまず、プロセスマップを作ったのでしょう。

 

そして、プロセスごとに、かかっている費用を試算してみると、

当然人間が関与しているプロセスが浮かびあがります。

 

現状把握の深堀り

 

完成車の最終テストのプロセスを更に細かく検討したのでしょう。

 

実施される試験内容を列挙した。

 

実際にその試験を誰がやるのかも細かく検証したに違いないですね。

 

そこでわかったことは、殆どの検査が最新鋭の試験機で対応している。

 

逆にいうと、自動車の性能を人間の五感で試すことなでできない。

 

人間がそこに存在する意義はテスト機がはじき出した数値を正常か異常か判断するだけ。

 

おそらく、そんな作業に資格の有無が関係あるのか?という議論になった

 

 

テスト機が示す数値をみるだけなら、コストの高い有資格検査員をつける必要などない、

と結論付けたのではないか。

 

 

完成車がかもし出す安定感のあるどっしりとした雰囲気。

 

どこか不備がありそうな違和感。

 

検査値は正常だか、なにかがどうもおかし。

 

そんなアナログチックな感覚はすべて取り去ったのでしょう。

 

五感は通用しなくとも、第六感をはたらなせねばならない事を忘れてしまったのでしょう。

 

なにもかもロジカルに積み重ねた結果のうぬぼれが招いた結果です。

 

大きな事故につながらなかっただけでもラッキーだったと思えるかどうかが、

今後日産を左右するのです。

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