大人の引きこもり
大人のニートに関する新聞の囲み記事。 『大人の引きこもり・負い目、まず親が理解を・30代で父と深い溝』 『田舎の家、悩みをシェアし脱「引きこもり」支える』
訪問支援では、引きこもりの方のご家庭を訪し、「一緒に近所を散歩しませんか?」と誘って、おもてを歩くといいます。
でもこれが3年~6年に長期化してしまうとなると、これでよいのかと迷いが出てくると言います。
相手は中高年のニートですから、なにか心に傷を持っているのでしょう。
4年も5年も明確な結果がでないと、自分のやり方が、引きこもりの原因にはそぐわないのかと支援する側も心配になってくるのです。
働かない事に負い目を感じていて、それでも働けない葛藤と戦っているのがニートなんです。
気が付けばアラフォーで失業歴は20年なんて人もいる。
「こんなパンフレットを見つけたよ」と支援機関の冊子を見せても、いらないと断われれば、しつこく言ってはいけない。
心の負担を増やしてはいけないのです。難しいですね。
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引きこもりの原因
ネット検索してみると「大人の引きこもり」に関する記事が本当にたくさん掲載されています。
①仕事を止め、社会との関係を絶ってしまった。
②出かける先はコンビニや図書館で、すでに10年を超えている。
③ブラック企業で傷つけられたり、リストラで失職し、それ以降再び社会に出ることができなくなった人が急増している。
④もう、これ以上傷つけられたくない、どこにも行きたくないと自ら社内との関係を絶ってしまう人。
⑤周囲の視線が気になって人目を避けてしまう。
⑥何もない自分を表現できないと下を向く人。
⑦年間300社、400社と就職活動をしても、一向に就職先が見つからない人たち。
どうやら、原因はメンタルの問題が中心のようです。
社会からの逃避
家・部屋から一歩も出てこないというのは、さほど多くないようなのです。
時間帯を決めて、コンビニあたりに出かけたりはできる。
つまり『社会からの引きこもり』という見方が正しい。
社会からの逃避なのです。
で、実際の問題を大別してみると、
① 社会との繋がりを絶ってしまったのを問題としているケース
② 引きこもりで稼ぎが無いため、生活できないというケース
(経済力、生活費や貯金にまで問題が及んでいる場合とがあります)
40歳、50歳の息子・娘が10年以上働くことなく親の脛をかじり続ける。
そろそろ老化や体力も心配になってくる。
本人らもしんどいんです。
全てわかっているから自己肯定感が持てず、ますますメンタルが揺れぶられてしまうのです。
金銭問題にまで事態が悪化すると、ニートの息子、娘を抱えて、 経済的に耐えられる親と耐えられない親が当然出てきますね。
家族全員共倒れは避けなければなりませんが、国の支援は40歳前までなのです。
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対処方法はさまざま
2016年3月21日放送の『ビートたけしのTVタックル』では、11年間引きこもっている41歳男性を、自宅のごみ屋敷から壁を壊して連れ出そうとするシーンが流されました。
現実に直面させようとする側(大人の引きこもりの自立に取り組む伊藤学校の廣岡校長)と、現実逃避する引きこもり男性との、力ずくの攻防。
『ひきこもり救出マニュアル』の著者、精神科医の斎藤環境医師は、これを軽犯罪だと指摘します。
ダウンタウンの松本人志は、「一回叩き出すしかない」と発言。
自宅の部屋のテレビで、引きこもり討論番組を観ている張本人は、「社会の甘い対応を都合良い情報と受け止め、まだまだいけると勘違いしかねない」と鋭く盲点を突いてきた。
大人の引きこもりが増えているのは周知の事実です。
しかし対処方法はケースバイケース、千差万別なのです。
①TVタックルで放送された伊藤学校・廣岡校長方式が必要なケース
②松本人志さんの推測が当てはまるケース。
③精神科医の斎藤先生の『ひきこもり救出マニュアル』を適応すべきケース。
④ブラック企業に傷つけられたのが原因であれば、電通事件を今後どう行政が対処するかをしっかりと国民に見せなければならない。
⑤ 社会に馴染めないという問題を抱えている人は、発達障害などの検査をうけて自分側に何か問題が無いかを調べてみる必要がある。
⑥ 会社に行きたい、でもいざとなると体が動かないとなれば、新型うつ病の可能性だってたぶんにある。
働きたいけれども働けずに、ニートでいる人たちの実情が見えてきました。
同時に、対処法も見えてきた。
それぞれの人の問題にあったアプローチが必要なのが分かってきたのです。
全然悲観なんかする必要ないですよ。
厳しい決断を求められることもあるかもしれませんが、解決策は絶対にある。
これからが勝負じゃないですか。
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