認知症ではない!シンナーで脳が萎縮、回りが嘘の世界に思える精神病

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最近、漢字が書けなくなってきたと気付いて、もしやと思うのです。

 認知症か?と。

手近にある新聞を急いで読んでみる。

慌てているから社説の意味をうまく汲み取れない。

ヤバい!

 

こんな経験ありませんか?

 「昨日の夕飯のおかずが思い出せないのです」
というのが患者から精神科医への典型的な質問です。


「食べたことは覚えているの?」
「はい、食べたのは覚えています。でも何を食べたのかが、、、」
「ご飯はお代わりした?」
「どうだったかなあ」

 認知症かどうかの判断基準のひとつとして、食事をしたかどうかを覚えているかどうかびチェックがあります。

何を食べたかはどうでもいいのです。
食べた事を忘れていなければ大丈夫。認知症ではないのです。

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おかずなんか、特別なものでない限り、たいていの人は忘れていますから問題はないのです。

ついでに言うと、漢字が書けないのは、パソコンの普及と筆不精のあなたの心がけなのです。

 

 あまり聞き慣れない記憶障害の事例をご紹介させてください。

カプグラ症候群』という精神病。
記憶障害の病気です。

自分の家族や友人など、親しい人がニセ者に思えてしまうという症状を現します。

回りの世界が嘘に思えてしまうのです。

家族団欒で食事をしている最中に、目の前に座っている女性は、母親そっくりに変装した替え玉だ、と思うのです。



どこがどう違うかは分からない。

だって本物の母親ですから。

でも患者のほうは替え玉に違いないと信じ込んでいる。

この女が作った料理には,俺を殺す為の毒が混入さえているに違いない、と勘ぐる。

地球外生物がじっと俺を監視していたが、ついに母親の替え玉を送り込んで、殺しにかかってきたのだ、と。

この替え玉と思い込む症状は、人物だけが対象とは限らないのです。

家に置かれているありとあらゆるものが、昨日とは別物にすり換えられていると感じられる。

テレビ、ソファー、電話、たんす、時計、、、。

更にペットとして飼っている犬や猫にも疑いの眼差しが及ぶのです。

 

統計的には、既婚者の場合は配偶者を替え玉と受け止める傾向が強く、未婚者の場合には家族であるようです。

内因的要因としては、妄想型統合失調症が主な原因と考えられていて、外因的要因としては側頭葉、前頭葉の損傷ではないかと考えられている。

この外因的要因が厄介で、シンナー等の有機溶剤を長期間にわたって乱用することで脳が委縮し引き起こす精神病です。

 

昭和62年5月26日に起こった殺人事件が、まさにこれでした。
どこかの別人が両親になりすましているという妄想を抱き(カプグラ症候群)いた息子が、二人を殺害するという事件が実際に起こっている。

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犯行に及んだ時の、せん妄(カプグラ症候群)の様相が垣間見れるため、裁判の主文の一部抜粋しました。

 

『………私からお母さんには声はかけずに、お母さんの顔を見たのですが、見ていると何となく違う人に見え、私は三〇秒ほど顔を見ておりましたが、お母さんに似てはいるものの、この女はお母さんとは違うなと思いました。

どこがどう違うのか、具体的には説明できませんが、お母さんとは顔が違うと思つたのです。


私が両親を本当の両親ではないのではないかと疑い出したのは、一か月ほど前の二月初めころからのことでした。

例えばお母さんの場合、お母さんの顔を見た時に似てはいるけれども微妙に違う気のすることがあつたのです。

しかし、違う気がすることがあつても、そのままずつと疑うというわけではなく、直ぐ忘れてしまい、その後暫くして、また顔を見た時にまた疑うといつた状態であり、事件までにお母さんのことを別人ではないかと疑つたのは二回か三回程度でしたし、別人だと確信していたわけでもありません。

お父さんについても、事件の一か月くらい前からこれは本当のお父さんではないのではないかと疑うことがありました。

そう疑う時には、本当のお父さんに比べて体が大きく見えたり、あるいは顔が違うように見えたりしたかでてす。

しかしお父さんの場合もパツと見て疑うが、直ぐに忘れてしまい、その後また疑うことがあつても顔を見なければ疑いが消えるといつた状態であり、約一か月間に、お父さんのことを疑つたのは四、五回でした。

………三月二日の夜傷跡を見せて貰つたところ、男のへそのところで傷跡の線が曲つていたりしており、私の記憶にあるお父さんの傷跡とは違うように思いました。

ですからお父さんについては三月二日夜の段階で、これは本当のお父さんではない、別人だと思つたのです』

 警察の聞き取り調査の結果、長期にわたるシンナーの乱用があり、それが脳に損傷を与えたと結論づけられました。脳が委縮してしまっているのです。

カプグラ症候群は、身近な人物が替え玉であると感じられる症状です。

単に替え玉に入れ替わっているだけでなく、危害を加えられるに違いないと被害妄想が加わった場合、フレゴリ症候群と区分されるようです。

自分自身が偽者ではないかと疑いだす妄想もあるのです。

ある朝鏡を覗き込んだとき、そこにいるのは本当の自分ではないと疑いはじめる、自己分身症候群。

自分は既に死んでいる思い込むコタール症候群も稀有な症状なのです。

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