子供の感情をコントロールする
「あなただけ特別だからね。絶対に他の人に言っちゃだめだから」
「結局はあなたのためになるのよ」
こんな言葉を耳にしたとき、遠い昔の記憶が甦ってきました。 この母親は自分の子供の感情をコントロールするしようとしていると、直感的に気づいたのです。
こんなふうに人の感情を操作し、支配しようとする者は実に多い。 まだ世間知らずの子供の感情などいとも簡単にコントロールされ、ねじ曲げられて、不安障害へと叩き込まれてしまう。
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読売新聞の【くらし】のページに漫画家・細川貂々さんの記事が掲載されていました。
母親の死後、自分が母親に支配されていたと気付いたという内容です。
ずっと普通の母親だと思っていたが『子供の頃からずっと生きづらく感じてきたのは母親の言葉に縛られていたからではと気付いた』との事。
その母親の言葉とは「あなたは何もできない。やってあげるから何もしなくていい」と否定されるものだったと振り返っています。
自分の子供に呪縛をかける親は掃いて捨てるほどいるのです。 病弱を装って、子供を自分に縛り付ける親。同情させようという作戦です。悲劇のヒロイン作戦。片時も自分から離れることを許さないのです。
親の支配はこうして始まってゆくのです。児童虐待です。
この親は承認欲求のために自分の子供の感情を操作しているのです。 子供が心配し、同情してくれる事で自分の存在を肯定しているのです。
母親は依存性パーソナリティー障害なのです。
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児童虐待
もっとひどい例もあります。
自分の命はあと一年だと子供に言い聞かせては、小さな心の動揺を見て、自分が必要とされている事を確認するのです。
幼い子供は直観します。 自分は無力であり、今、親に居なくなられては生きていくことはできないと。
他人の子供と比較して我が子を縛り付ける親もいます。こんなこともできない無能な子供と攻め立てます。子供は見捨てられるのを恐れて母親の顔色を窺うようになる。
子供は情緒不安定となり、感情の発達は歪み、精神の均衡は崩れて不安神障害に陥るのです。そうとは知らずに、子供の反応が予想以上に大きかったのに味をしめる親。
子供の心に深い傷を負わせたと考えられない未熟で自己中心的な親。
心配性のトラウマを植え付けてしまった事に気づかないのです。こんなに私を心配してくれるなんて、なんてかわいいのかしらと母親の演技は執拗に繰り返されるのです。
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そこに悪気はないのかもしれない。 ただただ自分を頼りにしてくれる我が子の様子が愛おしく感じているだけなのかもしれない。
大切な我が子に、取り返しのつかない深い心の傷を負わせているのも知らずにいるのです。が、 子供は確実に心を病んでゆくのです。 親の安否を四六時中気にし、不安でしかたがないのです。
大人になっても病的な心配性は続きます。 健全とはかけ離れた感情障害です。不安神経症です。
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トラウマと精神的虐待
無力な、その小さな肩に、これでもかとストレスをかけ続ける母親。我が子に同情されることだけが唯一の生きがいになつているのです。
市販の頭痛薬を指さして、これを一度に3錠以呑むと死んでしまうのだと子供に言って聞かせます。
ちょっと別の角度から揺さぶりをかけてみたのでしょう。 涙目の子供の口から待ち望んでいたセリフがこぼれ落ちました。
「絶対に3つ一度に飲まないでね、おかあさん」と。
思った通りの反応だ、私の優しい宝物。 念の入った精神的虐待です。
母親に感情をコントロールされていたと気付く子供は賢いのです。 たいていの子供は、病的な心配性へとのめりこんでゆきます。感情障害です。
母親のマインドコントロールに気付く前に、深い心の闇へともっていかれてしまうのが実態です。
『サイコ』の、あのノーマン・ベイツのように。
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