『精神保健指定医』の資格の取り消し
聖マリアン医科大学病院での不正を受けて、 厚生労働省が『精神保健指定医』の資格の取り消し処分を決めました。
精神保健指定医とは、精神障害者が犯罪に関わる恐れがあるとか、
自殺の可能性がある等の異常事態に際して、かれらを強制的に入院させる資格を持った精神科医のこと。
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今年8月、神奈川県相模原市で起きた精神障害者殺人事件犯人、植松聖は殺害事件を起こすおよそ半年前に、言動の異常から危険人物と判断され、措置入院させられています。
精神保健指定医が2月19日、植松を危険人物と特定し、強制的に拘束・入院させています。
正しい判断です。
ところが、それからわずか2週間で措置入院は解かれ退院。
措置入院を解除して退院の許可を与えるのも、精神保健指定医(一人の判断)でなければなりません。
聖マリアン医科大学病院では、この措置入院および退院を司る精神保健指定医の資格が、不正に与えられていたというのです。
犯罪を犯してもいない人間を、強制的に精神病院に入院させる資格を、不正に与えていたというわけですよ。
植松聖を退院させた精神保健指定医は誰?
植松聖は措置入院後の検査で尿から大麻の陽性反応が確認されました。
措置入院の判断が正しかったことを裏付けていますね。
それにも関わらず、あっさり2週間で退院をさせてしまった。
「重度の障害を抱えた知的障害者なんてこの世の中には必要ない、みんな殺してしまえばいい」
と平然と口にしていた植松聖を、たいした検査もせずに解放してしまっているんですよ。
この退院判断も精神保健福祉法に基づき指定医が下さなければならないのです。
退院の判断をした医師はいまだに公表されていません。
植松聖といえば、思い描いた人生に挫折して、体全体に刺青を入れ、逆恨みのように知的障害者を殺ししてやると豪語していた危険人物。
精神保健指定医という称号
今回の聖マリアン医科大学病院での不正の原因を、
「症例確保が困難である為」としています。
本来、精神保健指定医の資格を得るためには、
- 医療観察法1例
- 統合失調症2例
- 気分障害1例
- 中毒性精神障害1例
- 児童思春期症例1例
- 老年期精神障害1例
- 器質性精神障害1例
の提出が必要なのです。
精神保健指定医とは、法律違反をしていない人を拘束して強制的に精神病院に入院させる資格をもつわけですから、これだけの知識を求められて当然じゃないですか。
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過去のケースレポートを使い回したり、担当医でもないのに、あたかもカンファレンスに参加していたかのようなふりをしてレポートを作成する精神科医とは、どんな人?
精神保健指定医を称号かなにかと勘違いしているのです。
一流の精神科医とか、箔が付くとかいう理由でしょう。
植松聖が周囲からなめられないようにと背中一面に刺青を入れたようなものですね。
名乗りででもらいたいですよね!
以前、警察関係者へのインタビュー記事で、こんな発言を聞きました。
「警察が捜査を進めるうえで一番、非協力的なのは一部の医師である」」と。
決して、医師のすべてが非協力的であるなどとは言っていません。
ある一部の医師は、守秘義務を盾に警察に挑んでくると。
でも、指名手配の容疑者は守秘義務の対象外なのです。
医師であっても犯罪に関与していると思われた場合は、守秘義務一点張りでなく、告発という手段で警察に協力できるのです。
ましてや国立病院の医師は告発が義務とされています。
今回の厚生労働省の決断で、植松聖を退院させた精神保健指定医をあぶり出されるかもしれません。
もし、その医師の精神保健指定としての資格が適正なプロセスで与えられたとしたら、資格を与えるための条件は今よりももっと難解なものにしなければ筋がとおりません。
その前に、自分から名乗りをあげて事情を説明してほしいものです。
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